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2006年3月18日 (土)

血液型と性格

血液型を話題にする人は世の中にたくさんいますが、血液の抗体抗原について語りたい人は余りいなくて、性格判断を話題としていることが大半のようです。

人々の性格が幾つかのタイプに別れることは経験的に了解できる話なので、ある種の分類体系を用いて身近な人や有名人を評論するのは話の種としても、処世術としても有用でしょう。このとき、多くの人が共通して用いる分類体系があればより便利です。

このような共有された分類体系として日本では「ABO型性格分類体系」(人々の性格を大きくA型、B型、O型、AB型に分類する)が用いられているようです。これは血液型の分類に名称が似てますので「血液型性格判断」と呼ばれることもありますが、血液の抗体抗原反応とは本来無関係の素朴性格分類学に与えられた名称と考えることができるでしょう。実際A型の性格の持ち主とされる人がA型の抗原をもつ確率は他のタイプの性格の持ち主とされる人がA型の抗原を持つ確率とほとんど変わりません。

このように血液の抗体抗原反応と性格の間にはほとんど関連がないにもかかわらず「血液型性格判断」が語る人が多いのは、「共有された性格分類」として「ABO型性格分類体系」が便利だからという事情があるのだと考えられます。

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