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2006年11月24日 (金)

温暖化交渉、風向きに変化=途上国分裂し決着

>地球温暖化防止対策を議論する京都議定書第2回締約国会合(COP/MOP2)は、議定書の見直し作業を継続することに強く反対した中国やインドなどの途上国が先進国に譲歩することで決着した。特に最終局面では中国が孤立し、日本政府交渉筋は「今回は珍しく中国が失敗した」と話す。

>2009年にも米国を上回って最大の温暖化ガス排出国になるとみられる中国の主張に他の途上国が同調せず分裂したことは、温暖化防止交渉の枠組みに変化をもたらしそうだ。  

>COP/MOP2で初めて議論した京都議定書の見直しは、先進国だけで取り組んできた温室効果ガスの排出削減に、途上国の参加を求めたい先進国が重視している。これは途上国もよく承知しており、会合では「京都議定書の見直しは、途上国に新たな義務を負わせようという先進国のたくらみだ」(南米某国)といった批判が出て、調整は難航した。 

>中国やインドは、今回以降の見直しについて、議定書が「一定の間隔で、適切な時期に行う」と規定していることを根拠に先延ばしを主張。非公式協議の過程では交渉議長を務めるメキシコが、「2008年」「2010年」「将来」との3つの選択肢を示したという。 

>しかし、先進国にしてみれば、京都議定書の第一約束期間(08~12年)以降の次期枠組みに「すき間」が生じる先延ばし案は容認できなかった。途上国の説得に奔走し、08年の見直しに中国だけが反対するところまで外堀を埋め、最後は交渉議長が非公式会合での協議を事実上打ち切り、中国に引導を渡した形となった。

>ただ、「すき間」を避けたい先進国の思惑は一致していたわけではない。欧州連合(EU)は交渉の終盤で、途上国に対し次期枠組みで新たな約束をしなくてもいいと提案したとされ、日本政府を驚かせた。EUでは、排出量取引制度(EU-ETS)という独自の炭素市場が確立している。今回の会合では京都議定書の枠組みが13年以降も続くとの「市場へのメッセージ」を強く主張していただけに、「次期枠組みで途上国にアメを投げたのは、EU-ETSのためではないか」(日本政府関係者)との疑心暗鬼を生んだ。 

>EUの提案に危機感をあらわにした日本政府は、事態の打開に向けて調整。最終的に、「『(京都議定書の)見直しに基づき、(締約国は)適切な対応を取る』」との文言が採択文書に盛り込まれたことで、次期枠組みでの途上国による温室効果ガスの排出削減に約束の余地を残した。 

>「08年に見直しを実施すれば、09年から(途上国も含めた)新しい枠組みの議論ができる」-。日本政府関係者は今回の結果が、次期枠組み交渉につながるものと評価している。

【潮流底流】温暖化交渉、風向きに変化=途上国分裂し決着-第2回締約国会合.

温暖化防止のためには先進国、途上国、双方の排出削減が欠かせないのですが、削減のタイミングや削減量をめぐって大きな利害対立が存在します。

たとえば、現状の排出量から同じ割合で排出削減をするとすると現在の先進国、途上国の格差が永久に固定されることになるため、途上国側はそういう提案は認めません。

一方、途上国に経済発展の余地を残して地球全体の排出量を減らそうとすると、先進国がより多くの削減をしなければならないため、先進国側はそういう提案には反対します。

というわけで、1990年の気候変動枠組み条約の予備交渉の頃から、この問題はずっと温暖化交渉のデッドロックであり続けたわけで、1992年の枠組み条約では「共通だが差異ある責任」という表現でなんとか合意をとりつけ、1997年の京都会議では先進国だけに削減義務を課す議定書をすったもんだの上採択したという経緯があります。

ポスト京都議定書を議論するに至って再びこの対立が顕在化していたわけですが、今回は途上国側が「見直しに同意」という形でやや譲歩した点をこの記事では「風向きの変化」と表現しているようです。といっても、見直しの交渉することに同意したというだけで、どう見直すかという点では全く未知数なことには変わりありません。まだまだ前途は多難といえるでしょう。

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