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2007年5月30日 (水)

中国鉄道大紀行 その33 海の詩

中国鉄道大紀行 その33 海の詩
5月14日は荊門(けいもん)から襄樊(じょうはん)を経て随州(ずいしゅう)に向かいます。200kmほどの比較的短い移動です。

10:18、荊門を出発してまずは北上。麦畑が黄金色に色付いていました。所々緑に見えるのは、田植えがすんだ所でしょうか。車内は結構空いています。関口さんの向かいには女学生が一人座っていて
 「学生さん?」
と声を掛けてきました。関口さんが学生に見えたのでしょうか。
 「ぷーしー、ぷーしー(違う違う)」
慌てて否定してましたが、関口さんも満更ではなさそうです。

学生さんはビジネス英語を学んでいるとのことで、関口さんは英語でお願いをはじめました。茂名東(もなひがし)で書き掛けになっていた羽毛画の絵日記に詩をつけたいので、それを中国語に訳して欲しいというのです。(その23 1cmの海 参照)

日本語の詩を英語で説明し、それを学生さんに中国語になおしてもらいます。

 《旅の中で、初めて海に行ったとき》
 《生まれて初めて海をみた子供に出合った》
 《彼らと楽しく過ごして》
 《見慣れた海がとても新鮮に感じられた》

素敵な詩ができあがりました。海を巡る感覚の違いが関口さんにも印象的だったみたいですね。

10:29襄樊着。長江の支流、漢水のほとりに栄える人口200万人の都市です。バスで30分ほどの所に、若い頃の諸葛孔明が住み、劉備玄徳に三顧の礼で迎えられた地、古隆中があります。関口さんが三国志ファンだったら、絶対行く!というはずなのですが、宝鶏にいったときに秋風五丈原も素通りしましたし、彼はどうも孔明には関心がないようですね。残念です。

その代わり、明代の立派な城壁を訪ねます。門の上には「臨漢門」という大きな文字が。漢水を臨む門という意味なのでしょう。文字の割に小さな門を潜ると、明代の建物を復元した街並みが広がっています。1993年に開かれた諸葛亮文化節を記念して作られたのだとか。

美術学校を見掛けた関口さん、早速寄ってみます。こういうのが好きな人なんですよね。絵の先生が見事な花の絵を書いてらっしゃいました。そこで関口さん、自分の詩に絵を添えてもらうようにお願いします。

 「好きに書いて」
 「どこでもいいよ!」
先生だけあってさすがに鷹揚です。海の詩を書くつもりだったのですが、せっかく花の絵の先生なので、花の詩に翻案することにしました。花が咲き、散り、出会い、再生する‥。なんとかなりそうです。
 「その手があるだばよ!」
と、関口さん嬉しそうですが、どこの言葉なのでしょうね。

まずは関口さんが筆を取ります。

 《花開、花落、花知春》
 《時過、時往、時事新》

なかなか達筆です。そのあと、先生が鮮やかな筆さばきで花の絵を添えていきました。関口さん、口をあんぐりさせて見つめています。そして完成。

 「これは、見事な!」
 「旅の感想がこんな美しいものに…」

同感です。わらしべ長者みたいに、絵日記の下書きが、中国語の詩に、海の詩が花の書画に、次々生まれ変わっていくありさまに見とれてしまいました。芸術というものは完成品もいいですが、出来上がっていくプロセスも感動を呼ぶものなのですね!

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