中国鉄道大紀行 その34 市場経済の風


5月15日は随州(ずいしゅう)から漢口(かんこう)、長沙(ちょうさ)と長江を渡って一気に南下します。
9:40随州発。この日は久しぶりに雨でした。16日ぶりということですから、傘を差して玉林を歩き回って以来(その22 羽毛画の街 参照)になります。大体、内陸を旅してますから、雨も少ないのかもしれませんが、水が足りてるのかどうか気になりますね。
沿線は魚どころ、米どころで漢水のほとりに水田が広がっています。田植えがすんでる所もあれば、牛がしろかきしてる所もあります。久々の雨は農作業には救いでしょう。
11:50漢口着。昔、気象通報を聞きながら天気図を書いていた頃には「各地の天気」のなかで
…漢口では、東北東の風、風力3、晴…
などと毎日耳にしていた馴染み深い地名です。
あるいは、さだまさしの「フレディもしくは三教街」の舞台となった土地でもあります。長江と漢水が合流する交通の要衝で、そのため歌の通り外国の租界(そかい)が置かれて、列強の拠点にもなっていました。
今は人口800万の大都市、武漢の玄関口として、沢山の人が行き交う土地になっています。
関口さんはここの有名の魚料理、武昌魚のあんかけを頂くことにしました。訪れたレストランはもとは陶磁器の国営工場だったものが、リストラされてできたものだとか。市場経済の風はどこでも厳しいのですが、でも、このレストランはとてもサービスがいいという訳ではありませんでした。
魚料理の他にお勧めの3品を頼んで、魚料理を先に持ってくるように頼みます。でも、最初にキクラゲの前菜、次に肉料理、30分ほど待ってレンコンの炒め物、さらに30分ほど待ってようやく魚料理と、武昌魚にありつくまでに1時間以上かかってしまいました。関口さん待ちくたびれて、肉とかレンコンとかつまむものですから、メインディッシュが来る前に「おなか一杯だよ〜」。
巨大なレストランなので、柔軟に注文に応じることができないのか、経費節減で手順がマニュアル化されていて、臨機の対応力が失われているのか。一人でレストランに来る人も少ないでしょうから、おしゃべりしながらの客だと1時間かかってもちょうどいいのかもしれませんが、市場経済の風がサービス向上に直結するわけではなさそうですね。ゼラチン質たっぷりの武昌魚が美味しそうだったのが救いです。
そのあと、川沿いの洋館地域を歩きます。時計台のある建物など、租界があった頃のモダンな雰囲気を伝えています。川べりのレストランからは、漢口と長江の合流地点が見えました。遠くに武漢長江大橋が雨に霞んでいます。
長さ1620m。1957年に長江にかけられた最初の大橋で、それまで長江に遮断されていた南北の陸路が初めて直接つながりました。川面には長江、漢水ともにひっきりなしに船が行き交っています。「九省につながる」といわれる交通の要衝であることが実感できる風景です。
17:10漢口発。長江を渡って南下していきます。線路の右手40kmほどの所を長江が並流していて、そこに赤壁の古戦場があるのですが、そこはまたしても素通りです。21:17長沙着。今日も一日お疲れ様でした!
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