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2007年6月21日 (木)

中国鉄道大紀行 その46 鉄画の故郷

中国鉄道大紀行 その46 鉄画の故郷
5月31日は南京から蕪湖(ぶこ)をへて合肥(ごうひ)まで200kmほどの旅です。

9:35南京発。新幹線ではなく、普通のダブルデッガー(二階建て)車両に乗り込みます。江蘇省から再び安徽省に。車内はそこそこの混み方で、子供が「ヨー(ある)」とか「メイヨー(ない)」とか言いあって、賑やかに遊んでました。

沿線では田植えの真っ最中です。画面で見る限り手植えしてるようですが、あの広大な面積を手で植えてるんでしょうかね。機械を入れるとお金がかかって大変なので、手植えなのかもしれません。ご苦労様です。田植えのすんだばかりの田んぼは、日本の風景と良く似ています。きっと蛙がゲコゲコ鳴いていることでしょう。

11:26蕪湖着。人口71万、長江のほとりで名前の通り湖が点在する綺麗な街ですが、最近は経済開発区に指定されて工業化が進んでいます。

とりあえず昼食ということで、関口さんは安徽省の郷土料理店に入りました。四川省や広東省と違って安徽省の郷土料理といってもピンときませんが、なかなかユニークな料理が出て来ます。まずは、徽式豆腐という豆腐料理。発酵した豆腐を煮て、豆板醤のようなタレがかけてあります。

 「うま〜い」

関口さんのうまいが出ました。表情が美味しそうです。

お次は水素鶏。鶏を電気分解でもするかのような名前で、どんな料理なのかさっぱり分かりません。一切れ食べた関口さん、
 「ハムじゃん」
と一言。ハムのようにも見えますが、実際は麸(ふ)を固めて焼いたものらしいです。麸といえばグルテンが主成分ですからタンパク質には違いないですが、植物を材料としてハムの味がするとは中華料理恐るべしです。

その他にもクレープのような料理や、チーズのような料理、ソテーやハムや赤ワインのような料理と初めて見る料理が並んでました。
 「いろんな中華料理があるんだねえ〜」
料理の世界も奥が深そうです。

蕪湖は明代の終わりに「鉄画」が生まれて土地としても知られています。鉄画というと鉄道の絵みたいですが、もちろん明代には鉄道はなくて、文字通り「鉄で描いた絵」が鉄画です。満腹した関口さん、鉄画の工房を訪ねました。入口に「隋氏鉄画 IRON PICTURE」という大きな看板がかかっています。

中に入ると鉄画の作品の数々が展示されていました。動物、風景、書画‥。松と虎の姿が関口さんの目をひきます。松の曲りくねった枝から松葉の一本一本、虎の縞の一つ一つが鉄細工で作られています。

 「こういうのなんだ。こまっかい!!」

本当に細かい細工物なのですが、そこに鉄の持つ重厚さが加わり、力強い松や虎の姿が表現されていました。私も鉄画というものを初めてみましたが、他にいくらでも画材はあるのに、あえて鉄で絵を書こうなんて発想にそもそも驚きましたし、作品が素材のユニークさに甘えず、鉄の特性を生かしたものに仕上がっているのに感心してしまいました。さっきの料理もそうですが、中国の文化というのはやっぱり奥が深いですね。

工房の中では18人の職人さんが、鉄画を製作してました。抵抗溶接器という電気で加熱する装置で、鉄棒をはさんで真っ赤に熱します。それをカンカンとハンマーで叩き、ぐーっとぐーっとペンチでねじって下絵に合わせて加工していきます。絵を描くというより、町工場という感じですね。大変な作業です。一日にいくらも作れないと思いますが、18人の職人さんが暮らしていけるだけの生産量と販路とがあるのでしょう。

関口さんもさすがに鉄画に挑戦という訳にはいかず、自分で書いた文字を鉄画にしてもらうことにしました。選んだ文字は「零」。この旅をゼロからの発見の旅と感じだしているからだそうです。ジュージュー、トンテントンテン、ぐーっとぐーっと作業すること2時間余り。額に入った「零」の鉄画が出来上がりました。

 「ついにできた。身の引き締まる思いのする額だ!」

確かに鉄で書かれた文字は、とても存在感がありますね。

17:05蕪湖発。長江を渡り巣湖の脇を抜けて18:50合肥着。今週の旅はここで終わりです。

 「よし、あと1週間!!」

ゼロからの旅も9週間がすぎ、残るは1週間となりました。果たして1になるのか、10になるのか、今回の旅の終わりはもうすぐそこです。

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