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2007年6月25日 (月)

中国鉄道大紀行 その50 陰陽

中国鉄道大紀行 その50 陰陽
6月6日はコウ川(コウはサンズイ偏に黄)から、まっすぐ西安(さいあん、シーアン)に向けて出発し、山間の駅、西峡(さいきょう)で途中下車します。東の洛陽から函谷関を越えるルートが、西安(昔の長安)に入るメインルートとして有名ですが、今回は南東の南陽から山越えするルートを採ります。

コウ川からは夜行列車に乗りました。コウ川は東西と南北に線路が交わる交通の要衝で、深夜1時をすぎても20分に1本、列車が発着します。駅の売店もまだ開いていて、ペットボトルの飲み物やらカップ麺やらを売ってました。カップ麺を買うとサービスでお湯を入れてくれて、フォークで蓋を止めてくれます。関口さんもカップ麺を買って、朝まで開いている有料待合室で腹拵えしてました。

午前2:10、コウ川発。皆さん大体おやすみになっていて、座席のシートカバーにくるまって、横になってる人もちらほら。日本では見掛けない光景ですが、こんな長いシートカバーは日本ではかかってないですし、夜行列車自体少なくなりましたからねえ。

若き日の曹操が苦戦した南陽を夢の中で通過して、夜が明けるころには、車窓には麦畑が広がっていました。内陸に入るに連れて降水量が減り、水田地帯から麦作・トウモロコシ地帯に移り変わっていくのがよく分かります。
皆さん、そろそろ朝の支度で髪を梳かす人、顔を洗う人、朝からなぞなぞに興じる親子もいます。

 「昼も夜も立ったまま眠らないおじいさん」
 「いくら押しても倒れない。なーんだ」

答えは「起き上がり小法師」だそうですが、これも日本ではついぞ見掛けなくなりましたね。中国の家庭にはあるのでしょうか? それに、おじいさんの姿? 確かになぞがなぞを呼びます。

9:32西峡着。そのまま乗っていれば午後には西安に着くのですが、ここで最後の途中下車をします。周囲にいくつもの景勝地があり、その中でも美しく豊かな水で知られる石門湖を訪ねました。

ネットで見る限りでは、ツアーコースにもなっている観光地ですが、実際にはほとんど水がなくて、乾いたダム湖の底が広がっていました。今年は干ばつで例年の3分の1しか雨が降ってないそうです。

 「数ヵ月雨が降らなくて、作物もできないんだよ」

土地の人も心配そうでした。北京の近辺でも水不足は深刻化してますし、もともと雨の少ない地方は気候変動の影響を受けやすいのでしょう。

関口さんが楽しみにしていた、武夷山以来の滝、龍潭溝(りゅうたんこう)もチョロチョロとしか水が流れていませんでした。残念です。やむなく、道教のお寺のある高い高い石段を登ることにしました。ふと振り返ると地上に道教の陰陽図が。それを見て関口さんがつぶやきます。

 「中国の旅は、あると思うと、ないと散々言われて。」

 「ないと思った所で、素敵なドラマが沢山あって。」

 「陰陽」

この言葉に、今回の旅の思いが凝縮されているように感じますね。「ゼロからの出発」といういい方も関口さんはしていますが、あると思えばなく、ないと思えばある、先入観がまるで無力なゼロからの旅。それが春の旅だったのでしょう。新鮮なゼロからの気持ちで物事を眺められるというのは、実に贅沢な体験ですね。

石段を登りきると、かつて老子が60年修行したという、老君堂がありました。老子の像が今も座禅を組んでいます。お堂の奥には天然の鍾乳洞が伸びていて、思いがけない美しさでした。

 「おお、素敵!」
 「岩がこんなに綺麗とは

ここでも陰陽体験がまた一つ増えたようです。

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