中国鉄道大紀行 その54 布団と枕

ニュースが多くて2日ほど見忘れてました。関口さんはこの間どんどん西に進んで、再び安徽省に入ってきたようです。
9月5日、この日は鄭州(ていしゅう)から、阜陽(ふよう)を経て蚌阜(ほうふ)までの乗車です。といってもどこなのか、さっぱりピンときませんね。上海と北京の間に広がる華中平原のまっただなかをジグザグに移動していきます。
6:24鄭州発。混雑した列車で関口さん、眠そうです。この辺は再び水田地帯で実りはじめた稲穂が、風にそよいでました。
9:00、商丘(しょうきゅう)で乗換え。出稼ぎの人が沢山乗ってきました。大きな荷物を担いでらっしゃいます。聞けば中味は「布団」とのこと。
「出稼ぎ先で布団がないと困るからね」
‥それはもっともなのですが、布団がない出稼ぎ先とかがあるんですねえ‥。厳しい現実です。
11:21、阜陽着。人口185万人、安徽省の中心都市です。今日の終着駅、蚌阜もそうですが「阜」のつく地名が多いですね。「阜」は丘という意味ですから、低地に点在する丘を中心に街が造られているのでしょう。
駅前はいろんな露店が並んでいます。大きなスイカを売ってる店、煎餅という、卵や揚げ物やソーセージをクレープみたいな皮でくるんで焼いたのを売ってる店。スパゲティみたいな麺をお湯の上で搾り出して茹でたのを、食べさせる店。
中でも目についたのは大きなパンの塊を売ってる店でした。昔、兵隊さんが枕がわりに使ってお腹がすくとちぎって食べたとか。大きな包丁でざっくり切ってもらって関口さん、一切れ頂いてましたが、どうも味はほとんどしないようでした。
阜陽をあとにして蚌阜に向かいます。淮河でしょうか、綺麗な夕焼けです。関口さん、さっき買ってきたパンを枕に座席に横になってみました。
「思ったより堅い」
「美味しそうな匂いがする〜」
思わずちぎって食べてしまいました。どうも、枕としての実用性は低そうです。
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