中国鉄道大紀行 その61 天津の夜

9月16日は天津(てんしん)で実況をしたあと、夜に西方の任丘(にんきゅう)に向かいます。
出発が遅いので晩ご飯は天津ででした。天津というと天津飯とか天津甘栗といった食べ物が思い浮かびますが、いずれも天津の食べ物ではないそうです。
天津飯は天津から輸入した米にカニ玉を乗っけた日本の食べ物、天津甘栗は天津から輸入した河北省や山東省の栗でつくった甘栗のことで、どちらも国際貿易港としての天津にちなんで名付けられた食品です。貿易港としての歴史は1858年のアロー号事件にさかのぼり、その時結ばれた天津条約の結果、北京の外港として開港することになったのでした。
そんな訳で天津には英仏を始めとする列強の租界が置かれ、中国でも独特の雰囲気を醸しだしています。関口さんが晩ご飯を食べに向かったのは、イギリス租界の一角でした。
「いつもの景色と違うねえ~」
「凄い建物だ!」
洋風の建築が見事にライトアップされ、きらびやかな電飾が瞬いています。確かにいつもの中国の風景ではありません。その中に一際立派なホワイトハウスみたいなレストランがありました。〈成桂西餐〉の文字がかかっています。今日はここで豪華に夕食です。
1937年に建てられたイギリスの商館で、有名なスターが住んでいたこともあるとか。誰か調べようと思って検索してみましたが、中国語のページばかりで歯が立ちませんでした。改革開放後はレストランとなり、多くの人で賑わっています。
3階の大きな部屋に案内された関口さん、一番伝統的な料理を注文したところ
「ステーキがお勧めです」
とのこと。いいですねえ~。ローソクも灯されて一人ではもったいない雰囲気です。通訳の方やスタッフの皆さんは食べないのでしょうか?
「黒コショウのソースです」
ということで200g5000円のサーロインステーキが出てきました。1、2階はほぼ満席でしたから、この価格帯のレストランに来れる人も相当いるようです。
「いただきまーす!」
関口さん、肉を切って口に運びました。柔らかくてとてもジューシーに見えます。
「あーーーうまい!」
「これはうまい!!」
またまた白目を剥いてしまいました。これは美味しそうです。
「レトロモダンのステーキの味がちゃんとする」
なかなか贅沢な晩ご飯になりました。お疲れですから、こういうの食べて元気つけて欲しいです。
21:33天津発。改築中の仮駅舎から出発した列車は、出稼ぎの人と学生で満員でした。喧嘩でもしてるのか大きな声も聞こえます。また現実に帰ってきました。
近くの席の人が関口さんにナツメをお裾分けしてくれました。皮を剥いて食べようとすると
「皮剥かないで、そのまま食べて」
「血の巡りが良くなるよ」
「小さなリンゴだ!」
場の雰囲気が和んでお喋りが始まりました。これもまた現実です。相席の女の子たちとお話するうちに、23:48任丘着。小さな駅で駅員さんが一人で改札してました。
「まっくらだわ。寝よう」
また新しい一週間が始まりました。お気をつけていってきて下さい!
| 固定リンク

コメント