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2007年11月 3日 (土)

中国鉄道大紀行 その73 長城の果て

中国鉄道大紀行 その73 長城の果て
10月2日、北京をあとにして「天下第一の関」山海関(さんかいかん)のある秦皇島(しんこうとう)に向かいます。

7:30、北京発。関口さん、寝癖で頭はボサボサです。中心駅だけあって沢山のホームがあって、各地に向かう列車が停車していました。中にはウランバートルに向かう豪華な国際列車も。30時間かかるそうですが、そういう旅もしてみたいですね。

北京郊外のラン河を渡って東に向かいます。じきにトウモロコシ畑が広がってきました。華北平原を横切って走ること3時間余り、渤海(ぼっかい)湾の沿岸に出ると秦皇島はすぐです。

11:17、秦皇島着。人口76万人。景色のよい海辺の保養地です。名前の通り秦の始皇帝ゆかりの地で、不老長寿の薬を探しにきたものの、当然そんなものはなくてむなしく引き上げたのだとか。その後、明の時代に首都北京防衛の重要拠点として山海関の要塞が築かれ、そこを基点として明代の万里の長城がつくられています。

秦皇島の海岸には砂浜が広がっていました。ずーーっと、内陸を旅してきましたから海に出るのは久しぶりです。砂浜を見るのは5月の「1cmの海」の回以来になります。つくづく海の少ない国ですね。もう寒い季節なのにモーターボートに乗ってる人も沢山います。

このモーターボートに乗ると、老龍門という万里の長城が海に突き出た部分を観覧することができるのだそうです。関口さん乗ってみることにしました。

 「うわ~冷て~!」

波が荒くて、砂浜に直付けされたボートに近付くと、足元が濡れます。なんとかボートに乗り込むと「座って座って」と怒鳴られました。

 「そりゃあ、声も枯れるわなー」

座席に座るといきなり、エンジンを全開にして走りはじめました。荒波を突っ切ってザッパンザッパン揺れながら突進します。

 「はえ~~!物凄くはえ~~!!」
 「あうっ!あうっ!イテテ!」

波にぶつかるたびに、お尻がガンゴン突き上げられます。スリル満点な上、痛そうです。3分ほどで、あっという間に老龍門の沖につきました。

龍の頭が海に突き出すように、高さ14mの城壁が海に浮かんでいます。一際高い櫓には兵馬が詰め、7、8頭が並んで動ける幅の城壁を行き来して応戦したのでしょう。後金(のちの清)の軍勢が明を攻めたときも、ここをどうしても突破できず、明が内乱で滅んで守備隊が清に寝返ってようやく攻略できたといいますから「天下第一の関」の名はダテではありません。

 「観光地化された所もあるけど、イメージの違う長城が一杯あんのね」

長城の果て、海に浮かぶ長城の姿は確かに新鮮でした。

再び、ゴンゴンお尻を打ちながら疾走して、最後は運転手の肩につかまって揺れるモーターボートから無事生還。所要時間15分ほど、「ジェットコースターより面白い」スリル込みで正規料金100元(1500円ほど)だけど、値切れば半額から三分の一になるという老龍門見学でした。まあ、実際に体験したいかどうかは意見が分かれる所でしょうね。

陸を歩くと、崩れかけた長城の石垣が、草に覆われているのが見えました。野バラやアサガオの花が咲き、羊が草を食んでます。さっき見た立派な長城は夢か幻で、魔法が解けたような、浦島太郎になったような気分になりました。別の意味で長城の果てを見た思いです。

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