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2008年1月28日 (月)

温暖化のイメージマップ

内閣府が2007年8月に実施した「地球温暖化対策についての世論調査」(http://www8.cao.go.jp/survey/h19/h19-globalwarming/index.html)のデータを使って温暖化についてのイメージマップを作ってみました。

使ったデータは<集計表3(Q3)温暖化のもたらす影響への関心>で、温暖化によって特に問題になることとして

  (ア) 雨の量や川の流量が大きく変わること(53.2%)
  (イ) 穀物などの農作物の収穫量が減ること(56.8)
  (ウ) 多くの動植物が絶滅するなど生態系が変化すること(60.5%)
  (エ) 珊瑚の白化やマングローブ林の水没が進むこと(33.7%)
  (オ) マラリアや熱中症などの被害が拡大すること(31.1%)
  (カ) 海面上昇により沿岸域の地形や施設が被害を受けること(70.9%)
  (キ) 異常気象による自然災害に対し、保険金の支払額が増えること(34.7%)

の選択肢から複数回答で答えてもらった結果です。これは、温暖化の被害についてのイメージを表しているものと考えられます。

集計表3にはこの質問に対する都市の規模別、地域別、性年齢別、職業別のデータが載っています。これによるとたとえば、農業を行う人は(ア)の降水量変化や(イ)の農作物被害に高い関心を持つこと、東京の人はなぜかしら(ウ)の珊瑚の白化を気にしていることなどがわかります。このように、職業や地域やその他のグループごとに、温暖化のイメージは多少とも異なっています。

そこで、このことを利用して以下の方法でイメージマップを作りました。選択肢によっては、グループごとの関心のもたれかたが似通ったものがあります。この「関心のもたれ方」のが似ている選択肢をマップ上での位置が近くなるように、逆に関心のもたれ方のパターンが似てない選択肢はマップ上の位置が遠くなるように配置します(★)。具体的には多次元尺度構成法(MDS)という方法を使うのですが、そうすると次のようなマップが得られました。

Photo

この図をみると、「生態系の変化」、「珊瑚の白化」、「海面の上昇」が右の方に来て似かよった関心のもたれ方を共有し、「農作物被害」「マラリア、熱中症」および「保険金支払増」「降水量変化」がそれぞれ左側の近い位置にいて似通った関心のパターンを共有していることがわかります。

おおむね、図の右側は<自然界への影響への関心>、左側は<人間や経済への影響への関心>といえるかもしれません。

★具体的な手続きは、各項目への関心を平均0、分散1に正規化してZ得点に変換してから項目間のユークリッド距離を求め、この距離についてMDSを実施する方法をとっています。

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