オシャレ尺度
社会調査法の授業で「オシャレ尺度」を作成するという練習をしていたのですが、学生から35個の項目候補を募集し、149人(男性84 人、女性65人)について予備調査を行ったところ、α係数=0.85の信頼度の高い尺度が構成できました。
項目分析の結果、選ばれた項目は
ファッション雑誌を読む (男性44%、女性66%)
ファッション雑誌のお気に入りのページがある (男性29%、女性 55%)
毎朝、服選びに時間をかける (男性26%、女性52%)
ウインドウショッピングをするのが好きだ (男性26%、女性58%)
オシャレな店によく行く (男性32%、女性54%)
の5つで、情報の収集、服選びの実践、街への外出といった内容をカバーする妥当性も高い項目群となっています。
かっこのなかは、「とてもそう思う」「ややそう思う」「あまりそう思わない」「ほとんどそう思わない」の4件法で質問したときの 「とても」と「やや」の合計で、女性の方が全体に肯定の答えが多くなっています。そのため、「とても」を4点、「やや」を3点、 「あまり」を2点、「ほとんど」を1点として各項目の得点を求め 、それを5項目分を平均した「オシャレ度」も女性の方が高くなり ました。
男性の場合、オシャレ度が3程度の「ややオシャレ」な層も若干いますが、オシャレ度が2を切る「あまりオシャレでない」~「ほとんどオシャレでない」層の方が多くて、半数近くを占めています。一方、女性ではオシャレ度が2を切る層は2割程度と少なく、オシャレ度3以上 の「ややオシャレ」~「とてもオシャレ」の層が4割を占めています。
オシャレ度の男女差自体は予想どおりの結果ですが、このように尺度化することで分布を定量的に把握できるところが面白いですね。 7月の本調査では、オシャレ度と音楽の好みとの関連を探っていく ことになります。
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