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2008年12月20日 (土)

あなたにとって音楽とは?

調査実習と並行して進めている社会調査法の授業では音楽をテーマにした調査を行いながら質問紙の作り方やサンプリング、実査の方法、集計・分析の方法について教えています。この音楽調査から「あなたにとって音楽とは?」について調べた結果を紹介しましょう。

音楽調査は2008年7月上旬に割当法によって得た大学生のサンプル260人(男性140人、女性120人)に調査を行いました。「音楽とは?」の質問は自由回答による予備調査で得た15の選択肢に複数回答で回答してもらう形式で行いました。まず、単純集計は次の通りです。

1 「リラックスできる」が当てはまる(○)、特に当てはまる(◎)を合わせて55%、「楽しくなれる」が同様に41%、「元気が出る」が40%の対象者に選択されました。以下、「心の癒し」、「暇つぶし」、「テンションを上げる」が30%以上で、リラックスや癒し、元気付け、暇つぶしが音楽の主な効用となっているようです。

「感動をくれる」、「勇気をくれる」、「悲しい時の支え」といった回答は2割以下で比較的少数であり、音楽を「自己表現」の方法ととらえている人は1割以下の少数派になっています。音楽に心を癒されたり気分を盛り上げてもらったりすることはあっても、心の支えとまでは言えない人が多いようです。

次にこれらの項目を主成分分析した結果を示しましょう。

Photo 第1主成分を横軸に、第2主成分を縦軸にとって各項目を図示してあります。(寄与率は第1主成分が21%、第2主成分が9%)。

「勇気をくれる」、「感動できる」、「ワイワイできる」といった項目が第1主成分の値が大きく、「暇つぶし」、「リラックス」が小さな値になっています。第1主成分は「暇つぶし」が突出して小さく、「リラックス」がそれに次ぐことから、音楽をどの程度主観的に重要なものと考えているかを示す成分と解釈することができるでしょう。

一方、第2主成分については「リラックス」、「生活を豊かに」、「心の癒し」といった項目の値が大きく、「楽しくなれる」、「元気がでる」、「テンションを上げてくれる」といった項目の値が小さくなっています。このことから第2主成分は音楽に活動性を求めるか、癒しを求めるかにかかわる成分と解釈することができると思われます。

単純集計において30%以上の回答があった6項目は、主成分のグラフの左上に位置する「リラックス」、「暇つぶし」のグループと右下に位置する「楽しく」、「元気」、「テンション」のグループ、および右上の多くの項目が位置する領域にある「心の癒し」の3つに大きく分類できます。このことは音楽リスナーをリラックスや暇つぶしのために聴くボリュームゾーンのグループ(半数程度。それほど音楽を重視しているわけではない)と、楽しさやテンションを求めて聴く次に大きなグループ(4割程度。音楽を重視する)、および癒しや悲しい時の支え、勇気づけのために聴く比較的少数のグループ(2割~3割。音楽を最も重視する)に大きく3分類できることを示していると考えられます。

次にこれらのグループごとに、好きな音楽ジャンルや好きなアーティストがどうなっているかをみていきましょう。

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