ネットの利用増、いっぷく
毎年、第1回の授業でテレビやネットの利用についてアンケートをとっているのですが、今年の調査結果によるとこれまで順調に伸びていたネットの利用時間の増加に歯止めがかかっていることが分かりました。
例年300人前後のサンプル数できいている調査で、05年に平均して一日50分であったネットの利用時間は、06年に62分、07年に80分、08年に92分、09年に103分と毎年10数分ずつ伸びてきていました。この調子で伸びると、今年あたりテレビの視聴時間を逆転するのではと思っていたのですが、今年の調査結果は平均101分。はじめて前年よりわずかながら下回って増加に歯止めがかかった形になりました。
他方、テレビの視聴時間は07年まで1日140分程度であったものが、08年130分、09年121分と減少の兆候を見せていました。こちらも、今年は122分でわずかながら増加し減少に歯止めがかかっています。
ネットの平均利用時間は07年ごろまでは0分(使っていない)の減少とともに増えてきていました。そのころまではテレビの利用時間には影響を与えていなかったのですが、08年ごろからネットの動画利用が増え始めると、ネット利用者の利用時間が伸びはじめることで平均利用時間が増加。逆にテレビの視聴時間が減り始めていました。今年はその傾向の延長でネットの利用時間がテレビを上回るのではと思っていたのですけどね。ネット動画の利用も一通り普及して増加傾向に歯止めがかかったのかもしれません。
この傾向が来年も続くのか、またネット利用が増え始めるのか予想は困難ですが、ネットは動画であってもテレビのようにつけっぱなしで「ながら利用」するのが難しい能動的なメディアですので、このあたりで頭打ちになる可能性も考えられます。
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