【ゲゲゲの女房】 第65話 貧乏神の攻撃
今日の村井家は貧乏神の執拗な攻撃に晒されていましたね。あるときは電気代の集金人、あるときは原稿料をけちる編集者、またあるときは夜中に突然訪れる大蔵省の役人。最後の役人には家の立ち退きを迫られて、さしもの茂さんも切れてましたが、あんな夜中に大蔵省から立ち退きの要求にくるというのは何か変です。土地の半分が大蔵省のものと急に分かったからという言い分も変ですし、原稿料を10分の1に値切られてショックを受けた茂さんが見た幻覚か何かじゃないかという気がしますが、どうなのでしょう。
とはいえ、電気代を滞納して電気を止められたのは幻覚ではありません。アメリカ式のミルク保育も出費がかさみます。藍子ちゃんも6ヶ月になって沢山ミルクを飲むのでしょう。まあ、電気を止められても寒くない季節で冷蔵庫もテレビもエアコンもないのは不幸中の幸いですが、ろうそくをつけて目刺をおかずに食べる夕食はわびしさ満点です。
「戦争中みたい・・」
布美枝さんも、さすがにこたえた様子でした。
「そうじゃ、貧乏神との戦争じゃ」
茂さんはまだまだ意気軒昂でしたが、多摩霊園をさまよった一件といい内実は相当参っているようです。貧乏神と戦うには武器が必要で、要は売れる漫画を描かなければ始まりません。ろうそくの明かりで描いた怪奇漫画は怖さ満点でしたから、武器になりそうな予感もありますが、売れるという点ではミスマッチな気もします。むしろ暗闇のなかで布美枝さんが思い出したおばばの昔話のほうが、有効かもしれません。起死回生の改心の一撃は生まれるのでしょうか。
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