【ゲゲゲの女房】 第68話 シベリア抑留
「男なんてそんなもんだよ」
こみち書房で茂さんのプラモ癖を嘆く布美枝さんに、まさしさん(美智子さんの旦那さん)が答えました。まさしさんはたまに顔を見せてもプイと出て行くことが多くて、ちゃんとした台詞は初めて聞いた気がします。
「向こうでもそんなのが一杯いた」
まさしさんは戦後シベリアで抑留されていたのだそうです。生きるか死ぬかの中で、気を紛らすものが必要だということなのでしょう。そうなのかも知れません。もっと話を聞きたかったのですが、藍子ちゃんがぐずるのを聞いてやっぱりまさしさん、プイと出て行ってしまいました。
「息子が藍子ちゃんぐらいのときに戦争に取られてね」
戦後も抑留されやっと帰ってきたときには息子さんは亡くなったあと。。残酷な運命です。私の祖父もシベリアに抑留されてましたからひとごととは思えない話でした。祖父は結局、シベリアで亡くなったという話を父から聞きましたが、最後の場所や最後の様子などは分からないそうです。よほど過酷な状況だったのでしょう。そんな所からやっとの思いで生還したのに、息子さんはすでに他界していたとあっては、気持ちが荒れるのも無理ありません。藍子ちゃんの姿を見るのも辛かったことでしょう。なんとか生きる気力を取り戻していただきたいと強く感じました。
茂さんの方もお兄さんが失業してお金を貸した上、戌井さんが「悪魔くん」の打ち切りを告げに訪れて一段と苦境です。「悪魔くん」は6割が返品だそうですので、採算を取るどころではないですね。起死回生の特大ホームランを狙ったフルスイングはやはり思い切り三振に終わってしまいました。北西出版の運命も風前の灯です。連合艦隊どころではないように思われますが、茂さん、どうするのでしょうか。
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