【ゲゲゲの女房】 第69話 悪魔くん打ち切り
戌井さんによると、悪魔くんは次の3巻でおしまいにして欲しいということでした。5巻のストーリーを3巻で完結するには、ずいぶんはしょらないといけません。まあ、ジャンプとかでも10話で打ち切りになった漫画がごろごろあって中途半端で終わってますからね。よくある話なのではありますが、残念なことです。
「悪魔くんは本当に名作です!」
「私に資金力があれば、人気が出るまで何巻でも出し続けるのですが‥」
本当に戌井さん、悔しそうでした。資金力があればあったで有効に使われなかったりするので微妙な部分もありますが、金が無ければそれ以前の問題で打ち切りやむなしかもしれません。こういうのは、あとからだんだん面白くなるのでは手遅れで最初から飛ばしていかないといけないんですよね。厳しい世界です。
茂さんもがっくりはずですが、おもむろにまたプラモデルを作り始めました。どうやらプラモ製作が気力回復のおまじないのようです。まさしさんの言葉を思い出した布美枝さんもプラモ製作を手伝い始めました。実際、この時期ご夫婦でプラモ作りに没頭されているようです。戌井さんがなけなしのお金から工面した原稿料ではありますが、次回作製作の気力回復のために使うのであれば有意義な使い道といえるでしょう。
悪魔くんは3巻のラストで殺されてしまいました。こころざし半ばにして殺されたことにして打ち切る。打ち切りの常套手段ではありますが、悲しい結末です。この年の11月にあったケネディ暗殺をヒントにしたと茂さん、言ってましたね。テレビはおろかラジオや新聞もなさそうな家なのに、よくご存知でした。喫茶店「再会」で雑誌を切り抜いてきて資料にしたのでしょうか。
「せめて漫画の中で世の中を変えようとしたのに悲しすぎます」
世の中を変えるという点ではアトムでも鉄人28号でも似たようもんですが、なぜだったんでしょうねえ。似たような話でもディテイルによって受けたり受けなかったりするので、簡単には分析できないでしょうけど、受けると受けないでは当事者にとっては大違いであることがこういうのを見てるとよく分かりますね。茂さんは、悪魔くんは7年後によみがえることにして話を締めくくりましたが、果たして本当によみがえることができるのでしょうか。
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