【ゲゲゲの女房】 第76話 わしは聞いとらんぞ!
うちの親もよく言ってましたね、「わしは聞いとらんぞ!」。父親が家族の中心だった時代の名残りなんでしょうけど、このころから父親の権威は釣るべ落としに落ちていきます。60年代の学生運動は既製の権威に異議申し立てをする運動で、いずみちゃんの「ナンセンス!」「アナクロなのよ!」という言い方もその影響なのでしょう。
その後、テレビが普及してくると床の間の父親の定位置はテレビに奪われ、家族に話題を提供する役割もテレビにとってかわられていきます。そうなると「わしの聞いてない」話がメインになり、「聞いとらんぞ!」という言葉は「わしも入れてくれ!」という叫びと同義になっていくのですよね。飯田家にはまだテレビがないようですが、早晩そういう時代が来るのでしょう。源兵衛さん、好きなキャラだけに権威の失墜した姿はあんまり見たくありません。うまく時代に適応してくださればいいのですが、とりあえずはいずみちゃんと貴司さんへの対応が試金石ですね。飯田酒店の拡張はあきらめて貴司さんを婿にだすか、いずみちゃんも東京に行ってしまうと寂しくなるのでなんとか説得するか。大家族の解体が時代の流れではありますが、うまく軟着陸できるでしょうか。
それはそうとして、家の中で騒いで茂さんに叱られた浦木が素直に謝っていたのがおかしかったです。浦木、いい奴じゃん!
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