ちょっこし一般信頼分析
今日は世界価値観調査の8カ国データを分析してたのですが、 一般信頼は環境保全や移民許容と割りとコンスタントに関連がありますね。N人協力傾向の代理指標にはある程度なりそうです。
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今日は世界価値観調査の8カ国データを分析してたのですが、 一般信頼は環境保全や移民許容と割りとコンスタントに関連がありますね。N人協力傾向の代理指標にはある程度なりそうです。
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テレビの普及や土地代の値上げで窮地に立った貸本屋「こみち書房」を救う方策として、布美枝さんは金銀銅のメダルを紙と端切れで自作して沢山借りた子供に景品として渡すことを思いつきました。<貸本オリンピック>の開催です。オリンピックがあればオリンピック、W杯があればW杯に便乗した商売があるのは世の習いです。今なら「オリンピック」と銘打つとオリンピック委員会から苦情が来そうですが、景品でメダルを渡すぐらいなら大目に見てもらえるかもしれません。
これは予想を越える成功になったようで、子供ばかりか大人もつられて貸本屋に足を運んでくれるようになりました。チョコボールの「金のエンゼル」「銀のエンゼル」も大人も喜んで集めているといいますから、あながちありえない話ではないのでしょう。子供の頃「チェリオ」というジュースの王冠の裏に、1つから3つのクローバーの当たりがついていた時期があって、自分も必死でチェリオを買って王冠を集めていたことがあります。子供だましといえば子供だましですが、子供にはおまけが非常に有効だったりしますね。そういえば「金銀パールプレゼント♪」なんて、大人むけのおまけもあったような・・
こみち書房が久々の活況に沸く一方、政志さんがかつては腕の良い電気工だったことが判明しました。しかしシベリアから帰ったあとはいくら誘われても電気工の仕事は一切せず・・。やはり、シベリアで何かあったのですね。強制的に電気にまつわる嫌な工事をさせられたとか。。
「好きなことに裏切られることもある」
この言葉の真意もその辺に隠されていそうです。
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政志さんと茂さんの直接対決は布美枝さんが話題を変えて結局あれでおしまいでした。とりあえず第1ラウンドということなのでしょう。今後の対決が後半の見所だと勝手に思っています。
太一くんは寺山修司さんの影響で競馬にいったことが判明しました。寺山さんは弘前の出身ですのでその点でも波長が合うのでしょう。ジャズ喫茶で文芸誌の相談をするあたり、60年代全開ですね。
そして深沢さんの新雑誌「ゼタ」がついに創刊されました。「ガロ」とはカタカナ2文字という点しか共通点がありませんが、この雑誌が茂さん快進撃の舞台となっていくはずです。放送を半分終えた折り返し地点での「ゼタ」創刊。今日の回から名実ともに後半に入ったとみてよいでしょう。
後半の門出を祝って、戌井さんと深沢さん、加納さん(深沢さんの秘書)が茂さんちにやってきます。昨日といい今日といい千客万来ですね。おかげで藍子ちゃんの出番がなかったりしますが、たまにはお休みも必要です。深沢さんの新雑誌創刊を見て貸本出版で苦戦中の戌井さん、どう思ったのでしょう。ここまでやってきたいきさつがありますから、すぐにはやめられないかと思いますが、新しい漫画文化を創造しようという志は同じはずです。いずれ合流して健康に不安のある深沢さんを支える役回りになるんじゃないでしょうか。
秘書の加納さんは「○○さんの秘書」という役回りには不満のようです。
「名前がないの嫌なんです」
だれそれの秘書、だれそれの奥さん、だれそれちゃんのお母さん。女性の役回りには、自分の名前が見えないものが多いですね。加納さんの指摘は布美枝さんには少しこたえたようです。新しい生き方の女性に接してどうするか。布美枝さんの後半のテーマになるのでしょうか。
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今日は政志さん(こみち書房の美智子さんの旦那さん)と太一君が浦木に連れられて茂さんの家にやってきました。太一君が政志さんと競馬をしにいっただけでも今日はびっくりだったのですが、二人が茂さんの家に現れたときは思わず「えぇー!」と声を上げてしまいましたよ。政志さんと茂さんの直接対決が突然幕をあけました。
ご飯をたかりにきたくせに、食事の貧弱さに文句を言う浦木。太一君が「失礼な人ですね」と憤慨していると
「あんたも色々あきらめてんだろ」
「戦争行って腕失って、まともな仕事につけないんじゃ・・」
政志さん、内角高めをストレートでズバリと突いてきます。これには浦木も「はっきりいうお人だ」とたじたじです。
「いや、あきらめたと思ったことはないです」
「漫画は好きで描いとりますけん」
茂さんはカットしてファウルで逃れました。さりげない一言で場の空気を変えるのは茂さんの得意技です。太一君もこの技に救われています。これで茂さん優勢かと思われたところで冒頭の発言が飛んできました。
「好きなことに裏切られることもある」
真意の分かりにくい変化球です。外角低めに来て落ちるのか、逃げるのか、いっぱいに決まるのか。カットにいって空振りか、見て見逃しか。手に汗を握ったところで本日これまでとなりました。短かったですが、見ごたえのある攻防でした。
シベリアで抑留されてようやく帰国すると子供はすでに腸チフスですでに亡く・・。生きる気力を失い、ギャンブルにのめりこみ、周りにネガティブな言葉を投げつける政志さんはこのドラマのキーキャラクターの一人だと思われます。同じく戦争でひどい目にあった茂さんとのぶつかりあいで生気を取り戻していくのかなと期待しているのですが、多分そう簡単にはいかないのでしょう。明日の直接対決第2幕、一波乱も二波乱もありそうな予感がします。
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まちこさんが飯田家に来たのは夜だったのですね。まちこさんの訪問に勇気付けられた貴司さんは源兵衛さんに婿に出してもらえるよう直談判に出ますが、案の定、源兵衛さん激怒です。
「小糠三升あれば婿に出すなという言葉を知らんのか!」
「絶対許さんからな!!」
小糠三合が普通の言い回しらしいのですが、いずれにせよ私は知りませんでした。そんな難しい言葉をつかって怒らないでほしいです。意味は「小糠三合ほどのわずかな財産でもあれば、婿に出して苦労させるべきではない」ということですので、貴司さんのことを思ってのことばですが、「まちこさんのことが何より大事」という貴司さんとは完全にすれ違いになってしまいました。
膠着状態の持久戦になるのかと思っていたら、藍子ちゃんがいきなりビー玉を喉に詰めてしまいました。必死の形相で背中を叩き、喉に指をいれてビー玉を吐かせようとする布美枝さん。貴司さんが医者を呼びに走り、源兵衛さんがおろおろするなかコロッとビー玉が転がりでました。危機一髪です。
まあ、何かしら事件が起きるんだろうなとは思っていたのですが脚本家さん、かなり力技でしたね。人の生き死にの前では面子とかプライドとかは小さな問題になってしまいます。太一くん編でも美智子さんの息子さんの話をきっかけに事態は収拾に向かいましたが、あのときはいくつか伏線が引いてありました。今回は突発事故ですからちょっこし無理やり感がありまずがまあいいでしょう。布美枝さんや貴司さんの成長に触れた源兵衛さん、振り上げたこぶしをおろすきっかけをつかむことができました。持久戦になればなるほど、和解のきっかけはつかみにくくその分源兵衛さんも苦しむことになったでしょうから、体を張った藍子ちゃんに救われた形です。
親の愛情というものに改めて触れたいずみちゃんも源兵衛さんに対する態度を和らげます。布美枝さん、深沢さんの話をして「東京に来るときは、親を説得してから」というのかなあとも思ったのですが、そこまでいわずともいずみちゃん、家の手伝いをする気になったようですね。貴司さんは婿に出すものの、いずみちゃんの家出は防げて源兵衛さん、連敗はまぬがれました。
そんなわけで土曜日のうちに無事調布に帰還です。この年の10月に新幹線が開通しますので、それまでちょっこし待てば道中の苦労が減って藍子ちゃんも新幹線に乗れたかもしれませんが、そんなことより「我が家が一番」みたいですね。お疲れ様でした。
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司さんの件もいずみちゃんの件も進まないまま、境港の茂さんの実家を訪ねます。まあ、行けば行ったで何かしら問題がある訳で、カキ養殖棚への投資についてイトツ父さんとイカル母さんが喧嘩してました。詐欺なのかどうか、これだけの描写では分かりませんが、イトツ父さんが「一攫千金は男のロマン」とか言ってましたから、確率の低そうな投資話だったんでしょうね。茂さんにはそういう山っ気は受け継がれていないようです。その代わりが模型癖だとすると、ある程度はしょうがないのかもしれません。
イカル母さんも藍子ちゃんにはメロメロでした。イトツ父さんが抱かせてくれといっても全然離してくれません。その割りに、藍子ちゃんがおどおどしていたのがおかしかったですね。源兵衛さんにはニコーっと笑ってたのに。夫の実家を訪ねた布美枝さんの心情を代弁した演出なんでしょうか。齢1歳にして演技だとするとあの子、只者ではないですね。
「ほんとにやりたいことをあきらめちゃだめ」
「俺は村井さんとは違う。30すぎて好きなことはできん!」
そういいながらも物思いにふける貴司さんを恋人の女性が訪ねてきました。ずいぶん朝早い時間なのになんなんだろうと思っているうちに今日は終わりです。源兵衛さんと直接対決にきたのでしょうか。そんな気丈な女性には見えなかったのですが、人はみかけによらないかも・・
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うちの親もよく言ってましたね、「わしは聞いとらんぞ!」。父親が家族の中心だった時代の名残りなんでしょうけど、このころから父親の権威は釣るべ落としに落ちていきます。60年代の学生運動は既製の権威に異議申し立てをする運動で、いずみちゃんの「ナンセンス!」「アナクロなのよ!」という言い方もその影響なのでしょう。
その後、テレビが普及してくると床の間の父親の定位置はテレビに奪われ、家族に話題を提供する役割もテレビにとってかわられていきます。そうなると「わしの聞いてない」話がメインになり、「聞いとらんぞ!」という言葉は「わしも入れてくれ!」という叫びと同義になっていくのですよね。飯田家にはまだテレビがないようですが、早晩そういう時代が来るのでしょう。源兵衛さん、好きなキャラだけに権威の失墜した姿はあんまり見たくありません。うまく時代に適応してくださればいいのですが、とりあえずはいずみちゃんと貴司さんへの対応が試金石ですね。飯田酒店の拡張はあきらめて貴司さんを婿にだすか、いずみちゃんも東京に行ってしまうと寂しくなるのでなんとか説得するか。大家族の解体が時代の流れではありますが、うまく軟着陸できるでしょうか。
それはそうとして、家の中で騒いで茂さんに叱られた浦木が素直に謝っていたのがおかしかったです。浦木、いい奴じゃん!
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小さい子を連れての長旅は大変だったでしょうけど、道中のシーンはなく、その代わり源兵衛さんがそわそわして新聞をさかさにして読むシーンから始まりました。古典的な演出ですが、源兵衛さんがやると微笑ましいですね。
3年半ぶりに安来に帰ってきました。大きな家、やぶれていないふすま、みんなで囲む食卓。なにもかもみな懐かしいって感じでしょうか。結婚前の描写が丁寧にされていただけに、見ている方も帰ってきたんだなあという感慨が深かったですね。それに豪華な食事。鯛の尾頭付きとか見たことの無い料理がどっさり出てきて藍子ちゃん、さぞびっくりしたことでしょう。布美枝さんも栄養つけて帰っていただきたいと思います。茂さんの分も食材送ってあげましょう。
実家では弟の貴司さんの縁談が進行中でした。源兵衛さんは酒屋の支店を出してそこを貴司さん夫婦に継がせるつもりのようです。よかれと思ってやってる話なので源兵衛さん、貴司さんの話を聞こうとしません。貴司さんには別に好きな女性がいるのですが・・。調布の家では借金に追われて実家の問題などしるよしもないわけですが、どこにでも問題は「見えんけどある」ということでしょうか。源兵衛さんの突破力は布美枝さんの縁談では吉と出たものの、今回は裏目に出そうな雲行きです。帰省編は多分あと3回。どう展開していくのでしょうか。
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深沢さんに続いて今日は富田元社長の登場でした。借金取りに追われながら五反田の印刷所で働いているとのことでしたが、出版関連の職場にいると借金取りにに見つかりやすいんじゃないでしょうかね。心配になりますが、好きな本の仕事ができるのはさいわいです。
「今日はこれを渡したくて」
村井家にやってきた富田氏が出したのは一つの封筒でした。8500円入っています。「次こそ必ず!」「秋まで!秋まで待ってくれ!」といって待たされ続けた原稿料でした。印刷所で働きながらようやく貯めたのでしょう。約束の20万円に比べればわずかですが、雲隠れしてれば済むところをわざわざ持ってくるところに心意気があります。
「やっぱり漫画が好きだったんだよな」
そういう点では茂さんと変わるところはありませんし紙芝居屋の音松親分も同じだったことでしょう。「好き」は大事ですが、それだけでは何ともならない厳しい現実が繰り返し、でも愛情をこめて描かれるドラマですね。それだけ深沢さんの炯眼がきわだつ演出といえます。
こうして富田氏も去っていきました。音松親分の後ろ姿や中森さんの儚げな笑顔が思い出されます。2回で3年分のおさらいを済ませていよいよ布美枝さん、里帰りに出発です。
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サッカーワールドカップ大会たけなわの今日この頃ですが、6月11日に行った調査ではワールドカップ大会に「関心がある」と答えた人は57%(とても関心あり32%、やや関心あり25%の合計。サンプル数114名。ちなみにあまり関心なし22%、ほとんど関心なし21%)だったことが分かりました。すくなくとも開会式当日の時点ではそんなに関心が盛り上がってはいなかったようです。
日本代表の活躍に「期待する」とこたえた人は33%(とても期待する9%、やや期待する25%、あまり期待しない33%、ほとんど期待しない34%)でダブルスコアで「期待しない」人が多かったことが響いているのかもしれません。1勝1敗となった現時点ではもう少し期待が高まっている可能性はありますが、事前の期待値は相当低調でした。一方でどこの国が優勝するかに「関心あり」と答えた人は62%で、W杯自体への関心より高い数字であったのが面白かったです。日本代表うんぬんより、サッカーの祭典としてのワールドカップ自体を楽しむ方向にシフトしている可能性が伺われる結果です。
相関係数をみてみると、W杯関心と優勝国関心には0.84という驚異的な相関があることがわかりました。一方で、W杯関心と代表期待の相関は0.34、優勝国関心と代表期待の相関は0.37でW杯への関心=日本代表への期待とはいいきれないことが伺われます。サッカーが好きであることとの相関をみると、W杯関心が0.65、優勝国関心が0.58、代表期待が0.22でサッカーへの関心がW杯関心や優勝国関心を牽引しているものの代表への期待にはつながっていないことがわかります。
パス解析によって、サッカー関心をもたらす要因や因果関係の向きを検討してみると、「キャプテン翼に代表されるサッカー漫画が好き」であることがサッカー関心の最大の規定要因で、サッカー関心からはW杯関心、優勝国関心の順に因果の矢が伸びるモデルが最も適合度が高くなりました。どうやら
キャプテン翼好き→サッカー好き→W杯関心→優勝国関心
という因果関係が存在しているようです。キャプテン翼によってブラジルやヨーロッパサッカーへの関心が喚起され、それがW杯への関心や優勝国への関心につながっているのかもしれません。日本代表への期待がW杯への関心を牽引した時代とは様変わりをしてきているようですね。
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深沢さんがついに帰ってきました! いやあ、長かったです。この間、茂さんたちどれだけ苦労したことか。山海社が消滅してから春木書房、富田書房、北西出版と赤字続き、倒産or倒産寸前の出版社ばかりで仕事して、原稿料値切られたり踏み倒されたり。不動産屋からは立ち退きを迫られ、一六銀行に持っていく質草もなく・・。そこにイカル、イトツ夫妻の来襲を告げる最後通牒が!
「いや、あの男は助かる」
「何を言ってるんだ。イカルの来襲を防げるものか」
「一人いる。我々はその男の名を知っているはずだ」
そういいたくなるような深沢さんの登場シーンでした。元気な姿で美人秘書まで連れて現れただけではなく、山海社消滅に際して無くした「河童の三平」の原稿料を渡してくださったときには、ああ助かった・・と安堵した視聴者も多かったんではないでしょうか。なんか、出てきただけで安心感がありますね。
忍法漫画を中心とした青年向けの新雑誌を創刊する予定ということでしたから、いよいよガロの時代が幕をあけることになりそうです。多分深沢さんの力をもってしても容易には貧乏神退散とはいかないのでしょうけど、それでもようやく前途が開けてきた感じがしました。
トペトロ、戌井さんにつぐ水木漫画第3の救世主登場でホッとしたところで、布美枝さん里帰りです。藍子ちゃんがくればイカル母さんも言うことないでしょう。源兵衛さんがどんな反応を示すのか楽しみですね。ともあれ長旅お気をつけて!
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今日も戦況はあんまり変わっていないのですが、戌井さんがちゃんと原稿料をもってきて下さったおかげで一息つけています。金策はつかないのではないかと思ってたので、ちょっこし意外でした。ちり紙一つ買えない状況で、茂さんも「漫画やめて、映画の看板描きでもするか」といってたぐらいですから、戌井さんの原稿料がなければゲームオーバーだったかもしれません。トペトロにつぐ水木漫画の恩人といえるでしょう。
まあ、美男美女画や進水式の背景画の画力があれば、映画の看板描きなり業界漫画や広告の挿絵描きなりなんなりで食いつなぎながら、本職の漫画を描くことも可能な気はしますが、さしあたりは本職に専念できそうで何よりでした。布美枝さんの協力もあって無事大和も完成。大海原を背景に精密プラモが勢ぞろいするシーンはなかなか壮観な眺めでした。藍子ちゃんも1才の誕生日にあわせてあんよをはじめましたし、苦しい中にも一部下げ止まりの気配も感じられる昭和38年の年の瀬です。さしあたりはイケメン時代劇が売れることを祈るとしましょうか。
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業界新聞の話、浦木が持ってきた時点でうさんくさそうではありましたが、やっぱりって感じでしたね。新しく人を入れて事業を広めようという活気がまるでありません。販路開拓自体は必要なことですし、業界新聞という着想も悪くはないのですが、あれではまるで妖怪新聞です。ねずみ男と貧乏神がタッグを組むという着想はこの辺の体験がもとになっているのでしょうか。
業界新聞が不発に終わった今、戦況は悪化の一途をたどりつつあります。表紙だけ美男美女にした時代劇もあんまり売れそうな予感はしないのですが・・。布美枝さんがせっかく国分寺まで原稿料をもらいに行っても戌井さんは留守ですし。戌井さんの奥さんとの会話や葛湯のくだりはややほっこりしましたが、寒い中、調布まで歩いて帰ったのでしょうか。布美枝さん、熱を出して倒れてしまいました。金曜日にしてこの仕打ち。土曜日に一息つけそうな展開ではないですねえ。
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今日はバナナとトペトロの思い出話でした。お金の無い戌井さんから原稿料を受け取れなかった茂さんは皮が黒くなったバナナを一山100円で買って帰ります。
「なにこれ、腐っとる」
布美枝さんは気持ち悪がりますが、茂さんは自信満々です。
「バナナはこれぐらいがおいしいんじゃ」
まあ、なかなかバナナの食べごろというのは微妙ですね。黄色くなってすぐは堅さが残っていまいちですが、かといって中がずるずるになったバナナは食べたくありません。結構、すぐにずるずるになってしまうイメージがあるのですが、茂さんはその直前の一番やわらかくておいしいバナナをゲットしてきたようです。
「俺ほどバナナを食ったものもおらんだろな」
南方の戦地ではバナナが命綱だったようです。マラリアにかかっておかゆも食べられない茂さんにバナナを持ってきてくれた現地の少年トペトロ。彼のおかげで死地を脱して、茂さんは日本に帰ってくることができました。のちの鬼太郎の漫画もこのドラマもトペトロのバナナなくしてはありえなかったわけです。そんな思い出のある食べ物だったのですね。水木氏が時々買い物に来たという調布の「しんとみフルーツ」を覗いてみるとちゃんとバナナがありました。黒くはなってないのですが、一房315円なりで頂いてみるとまったりと濃厚な味わいでした。こんなお味だったのかもしれません。
茂さんちにはその後、イタチ浦木が現れます。貸本屋に代わる漫画の売り込み先として業界新聞を紹介してくれるそうなのですが・・
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戌井さんによると、悪魔くんは次の3巻でおしまいにして欲しいということでした。5巻のストーリーを3巻で完結するには、ずいぶんはしょらないといけません。まあ、ジャンプとかでも10話で打ち切りになった漫画がごろごろあって中途半端で終わってますからね。よくある話なのではありますが、残念なことです。
「悪魔くんは本当に名作です!」
「私に資金力があれば、人気が出るまで何巻でも出し続けるのですが‥」
本当に戌井さん、悔しそうでした。資金力があればあったで有効に使われなかったりするので微妙な部分もありますが、金が無ければそれ以前の問題で打ち切りやむなしかもしれません。こういうのは、あとからだんだん面白くなるのでは手遅れで最初から飛ばしていかないといけないんですよね。厳しい世界です。
茂さんもがっくりはずですが、おもむろにまたプラモデルを作り始めました。どうやらプラモ製作が気力回復のおまじないのようです。まさしさんの言葉を思い出した布美枝さんもプラモ製作を手伝い始めました。実際、この時期ご夫婦でプラモ作りに没頭されているようです。戌井さんがなけなしのお金から工面した原稿料ではありますが、次回作製作の気力回復のために使うのであれば有意義な使い道といえるでしょう。
悪魔くんは3巻のラストで殺されてしまいました。こころざし半ばにして殺されたことにして打ち切る。打ち切りの常套手段ではありますが、悲しい結末です。この年の11月にあったケネディ暗殺をヒントにしたと茂さん、言ってましたね。テレビはおろかラジオや新聞もなさそうな家なのに、よくご存知でした。喫茶店「再会」で雑誌を切り抜いてきて資料にしたのでしょうか。
「せめて漫画の中で世の中を変えようとしたのに悲しすぎます」
世の中を変えるという点ではアトムでも鉄人28号でも似たようもんですが、なぜだったんでしょうねえ。似たような話でもディテイルによって受けたり受けなかったりするので、簡単には分析できないでしょうけど、受けると受けないでは当事者にとっては大違いであることがこういうのを見てるとよく分かりますね。茂さんは、悪魔くんは7年後によみがえることにして話を締めくくりましたが、果たして本当によみがえることができるのでしょうか。
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水蒸気量19.7gってこんな蒸し暑いんですねえ。湿度は気温の影響を大きく受けるので、なるべく水蒸気量で記述しようと思ってます。19.7gはたまらんということで。
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「男なんてそんなもんだよ」
こみち書房で茂さんのプラモ癖を嘆く布美枝さんに、まさしさん(美智子さんの旦那さん)が答えました。まさしさんはたまに顔を見せてもプイと出て行くことが多くて、ちゃんとした台詞は初めて聞いた気がします。
「向こうでもそんなのが一杯いた」
まさしさんは戦後シベリアで抑留されていたのだそうです。生きるか死ぬかの中で、気を紛らすものが必要だということなのでしょう。そうなのかも知れません。もっと話を聞きたかったのですが、藍子ちゃんがぐずるのを聞いてやっぱりまさしさん、プイと出て行ってしまいました。
「息子が藍子ちゃんぐらいのときに戦争に取られてね」
戦後も抑留されやっと帰ってきたときには息子さんは亡くなったあと。。残酷な運命です。私の祖父もシベリアに抑留されてましたからひとごととは思えない話でした。祖父は結局、シベリアで亡くなったという話を父から聞きましたが、最後の場所や最後の様子などは分からないそうです。よほど過酷な状況だったのでしょう。そんな所からやっとの思いで生還したのに、息子さんはすでに他界していたとあっては、気持ちが荒れるのも無理ありません。藍子ちゃんの姿を見るのも辛かったことでしょう。なんとか生きる気力を取り戻していただきたいと強く感じました。
茂さんの方もお兄さんが失業してお金を貸した上、戌井さんが「悪魔くん」の打ち切りを告げに訪れて一段と苦境です。「悪魔くん」は6割が返品だそうですので、採算を取るどころではないですね。起死回生の特大ホームランを狙ったフルスイングはやはり思い切り三振に終わってしまいました。北西出版の運命も風前の灯です。連合艦隊どころではないように思われますが、茂さん、どうするのでしょうか。
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悪魔くんの原稿料は茂 さんの連合艦隊建設費用と化しつつあるようです。当時「長門」のプラモデルが250円ぐらいだったという証言もありますが、茂さんがつくってたサイズだともっとしそうな気もしますね。仮に500円だとして10隻集めると5000円、20隻だと1万円になります。原稿料が3万円ですから、GDPの6分の1から3分の1が軍備拡張に費やされそうとしている計算です。
「我が家にそんな軍事予算はありません!」
布美枝さんのお怒りはごもっともでしょう。あき姉さんの置時計や青海波の着物も一六銀行に行ったきりっぽいですし、不動産屋の20万円の負債も大半が残っているはずです。これらを放置してプラモ作りに励むのは、赤字国債を増発して軍備拡張に走るようなもので平時にやるべきことではありません。思うに、茂さんの頭の中は戦時なんでしょうね。
「これは貧乏神との戦争だ!」
前々回ぐらいにそんなことを口走ってましたし。連合艦隊で貧乏神をやっつける想念に囚われているのであれば、国民(布美枝さん)の声に耳を傾けないのも道理です。どうにも困った展開ですね。ズボンを破いて腰にタオルを巻いた浦木がよっぽどまともに見えてしまいます。いつ妄想から覚めるのか、はたまたプラモの連合艦隊が本当に貧乏神をやっつけるのか。連合艦隊の砲弾が村井家の家計に炸裂する可能性が高いだけに胃の痛くなる日々が続きそうです。
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大蔵省の立ち退き要求は翌日あっさり撤回されました。昨日の話は間違いだったといって別の人が謝りにきてましたから、昨日来た貧乏神そっくりの役人は幻覚ではなかったことになりますね。でも、本当に大蔵省だったら一度言ったことをそうやすやすと撤回したりしないでしょうから、解せない話には違いありません。昨日の貧乏神と今日の役人と二人合わせて狐の仕業だったんでしょうかね。いずれにしろ、家の立ち退きはしなくてすみました。めでたしめでたしです。
この体験が「悪魔くん」のアイディアとなって結実します。のちにドラマ化やアニメ化される作品なのですが、見た記憶がありません。ドラマ化は1966年、4才のときだそうですから見たかもしれないのですが覚えてないですね。アニメ化は1989年ですから、今の学生が生まれたころになるでしょうか。悪魔の力を呼び出す力を持った天才少年が悪魔の力を借りて世直しをはかるというお話だそうです。感激屋の戌井さんは例によって絶賛してました。
「これは傑作です! 5巻組みの大長編で行きましょう!!」
借金してでも増刷して勝負をかけるつもりです。
「今の状況を打開するには、特大ホームランしかありません!!」
戌井さん、相当焦りがあるようですね。危険な兆候です。外角低目を豪快に三振しそうな予感がぷんぷん漂います。そもそも特大ホームランでは1点しか入りません。ここは四球でも内野安打でもエラーでも、泥臭くつないでつないでランナーを溜めてそれから長打を狙う場面です。茂さんも墓場の鬼太郎や河童の三平で一発狙いの危うさが身にしみてますから、その辺慎重なのですが原稿料の3万円を手にすると気が変わってしまいました。戦艦長門の模型を買って意気揚々とご帰宅です。
まあ、お酒もタバコもギャンブルもやってらっしゃらないようですから、趣味の模型ぐらいいいといえばいいのでしょうけど、せっかくのランナーを走らせて盗塁死、あるいはエンドランをはずされて三振ゲッツーという、ありがちですががっくりくるような采配ではありました。なかなかこの試合、苦戦が続きそうです。
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今日の村井家は貧乏神の執拗な攻撃に晒されていましたね。あるときは電気代の集金人、あるときは原稿料をけちる編集者、またあるときは夜中に突然訪れる大蔵省の役人。最後の役人には家の立ち退きを迫られて、さしもの茂さんも切れてましたが、あんな夜中に大蔵省から立ち退きの要求にくるというのは何か変です。土地の半分が大蔵省のものと急に分かったからという言い分も変ですし、原稿料を10分の1に値切られてショックを受けた茂さんが見た幻覚か何かじゃないかという気がしますが、どうなのでしょう。
とはいえ、電気代を滞納して電気を止められたのは幻覚ではありません。アメリカ式のミルク保育も出費がかさみます。藍子ちゃんも6ヶ月になって沢山ミルクを飲むのでしょう。まあ、電気を止められても寒くない季節で冷蔵庫もテレビもエアコンもないのは不幸中の幸いですが、ろうそくをつけて目刺をおかずに食べる夕食はわびしさ満点です。
「戦争中みたい・・」
布美枝さんも、さすがにこたえた様子でした。
「そうじゃ、貧乏神との戦争じゃ」
茂さんはまだまだ意気軒昂でしたが、多摩霊園をさまよった一件といい内実は相当参っているようです。貧乏神と戦うには武器が必要で、要は売れる漫画を描かなければ始まりません。ろうそくの明かりで描いた怪奇漫画は怖さ満点でしたから、武器になりそうな予感もありますが、売れるという点ではミスマッチな気もします。むしろ暗闇のなかで布美枝さんが思い出したおばばの昔話のほうが、有効かもしれません。起死回生の改心の一撃は生まれるのでしょうか。
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今日は漫画規制を求める市民団体が登場していました。まあ戯画化された描かれ方で、貸本業界の社会的な苦境を表現する一手段ではあったのですが、新しい漫画規制の問題が話題になっている現在では、賛否が分かれるかもしれません。まあ、脚本が書かれた時点では予想されてなかったことでしょうけどね。
戌井さんの北西出版は資金繰りに窮して水道橋から国分寺の自宅に撤退していました。出す本、出す本が赤字ではやむをえないでしょう。このままじり貧となるか、戦線縮小を生かして一点突破をはかるか。奥さんがいやいやながら経理を引き受けて、茂さんも特別顧問を買って出てましたから、マンパワーでは3倍になりました。持込の原稿もあるようですから、有望な新人を発掘して戌井さんが売り込みに奔走すればなんとかなるかもしれません。
そんな予感もありましたが国分寺からの帰路、茂さんが雨の中、一晩中多摩霊園をさまよったエピソードは何を意味しているのでしょう。やはり前途の多難を暗示しているような気もします。こみち書房には反貸本団体が現れますし、街の子供たちは新しく始まったテレビアニメに夢中です。
空を越えて~♪ ラララ 星のかなた~♪
お馴染みのメロディも、こういう文脈できくと不吉この上ないですね。1963年1月1日に始まった鉄腕アトムは1966年の大晦日まで本放送が行われたといいますから、多分それは見てなくて再放送を見てたと思うのですが、やっぱり面白かったです。本放送を見ていた子供たちが貸本に見向きもしなくなるのは時間の時間の問題といえるでしょう。テレビへの怒涛のメディアシフトを先導する調べは、戌井さんの反攻作戦を押し流してしまうのでしょうか。
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戌井さんが設立した北西出版はやはり苦戦で、入り口には返本の山が積み上げられていました。斜陽の貸本業界に新たに参入するからには、それなりの戦略があってしかるべきですが、「貸本文化を守りたい」というだけでは先が見えているというべきでしょう。他の出版社で漫画を出して得た原稿料を自分の出版社の運転資金にあてるというのが、唯一作戦らしい作戦だったでしょうか。それも
「自分の漫画は自分の社で出しとくれ」
といわれて頓挫してしまいました。もともと売れる漫画だったら自社のメインコンテンツにすればいいはずですから、売れない漫画の出版を他社に依頼していたことになります。それで自社の運転資金を獲得しようというのは戌井さん、虫が良すぎましたね。
「苦しいときこそ、弱小出版社同士助け合わなければ!」
商業ベースに乗らない出版文化を守りたいという戌井さんの気持ちは分かりますが、それで食べていける仕掛けをつくらないとなかなか人はついてきてくれません。商業ベースに乗るように工夫するか、どこかから補助金を引っ張ってくるか。あるいは読者を含めた出版文化保存会をつくって会費で運営するか、「フェアトレード」風に高値で買ってもらうか。浦木が出てきそうな展開ですが、それはそれで不正なことが起きそうでなかなか難しいですね。
そんなわけで茂さんの原稿料が増えるあてはなく、布美枝さんの実家から雛飾り用に送ってもらったお祝い金も不動産の支払いと生活費に消えていくことになりました。家の支払いは分割払いにしてもらってたのですね。20万円を1万円ずつの20回払い(利子つけて30回払いぐらい?)なら不動産屋にとっても悪い話ではないはずですが、不動産屋の親父さんは不服そうではありました。ちゃんと契約書を交わしてないっぽいので、力関係で支払期間とか変わってくるのでしょう。
不動産屋の心象をよくするために消えたお雛様の代わりに茂さんは七段飾りの雛飾りの絵を描きました。お雛様は布美枝さんが作った折り紙です。想像の白酒で酔っ払ったつもり、絵に描いた菱餅をのどに詰まらせたつもりになったおひな祭りはそれなりに楽しそうではありました。世が世であれば水木しげる直筆の雛飾りには高値がつきそうですが、そうなるのはもっともっと先の話でしょう。
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あき姉さんは椎間板ヘルニアで赤羽に帰っていきました。私は、椎間板ヘルニアで1ヶ月寝込んだことがありますので無事帰れたか心配なのですが、最初のときみたいにタクシーで帰られたのかもしれません。
「ミルクは3時間おき」
「泣いてもすぐ抱っこしない」
そんなわけで布美枝さん、育児書片手に藍子ちゃんのお世話をすることになりました。産院の先生がアメリカ帰りとか言ってましたから「スポック博士の育児書」でも読んでたのでしょうか。母乳よりミルクを重視したり、抱きぐせをつけないようになるべく抱っこしないようにしてたり、顕著に影響が見られます。抱きぐせうんぬんはアメリカ流の自立を重視する考え方が背後にあったようで、新生児のころから自己責任論を叩き込もうとしていたのかもしれません。
もちろん新生児に自立しろといっても無理な話で、特に直立して歩く人間の場合、産道がどうしても狭くなりますので母体に過度な負担をかけないように赤ん坊は他の動物にくらべて未熟な状態で生まれてきます。その分、両親からの援助は長期にわたって必要としますし、十分な援助を受ける間に共感のモジュールが活性化されて社会生活にうまく適応できるようになるようです。
「泣いたり笑ったりは大人に助けてもらうための赤ん坊の作戦じゃ」
「泣いたら必要なことをしてやって、大体間違いない」
その点、茂さんはあくまで自然体ですね。いい感じで力が抜けて藍子ちゃんもにっこり微笑んでました。
北西出版の仕事が順調に入ってるのは何よりですが、お金が入るかどうかは予断を許しません。家の立ち退きがどうなるのか気になるところです。と思っていたら唐突に戦艦長門出現。一体どうなるのでしょう。
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年末になって布美枝さんと赤ちゃんが退院してきました。
「わあ、暖かい!」
いつもは寒い調布の家ですが、今日は茂さんが朝からストーブを焚いて待ってたのでした。鬼太郎の「せつなき親心」の章を読み返したり、茂さん、父親修行に余念がないようです。育児書代わりに自分の漫画を読むところが茂さんらしいですけどね。ストーブも今日だけでなくずっとつけるだけの灯油代があるのか心配になりますが、他をさておいても赤ん坊を暖かくというところが「せつなき親心」なのでしょうね。
お兄さん夫婦がカレイの尾頭付きをもってお風呂に入りに来たところで、命名式です。「藍子」というのはちょっと珍しい名前ですね。茂さんが藍色が好きだったのでしょうか。色の名前をつけるところが芸術家らしいです。目玉親父が腕組みして見守る絵を添えて、一反木綿の隣に名前の紙は飾られることになりました。両親にいつも見守られるベストポジションです。
お兄さん夫婦やあき子姉さんが帰ったあと、茂さんは藍子ちゃんに顔を近づけてしきりに匂いをかいでいました。これも微笑ましい仕草だと思っていたのですが・・
「やっぱりこの匂いだ」
南方で腕をやられてもう駄目だと思ったとき、腕の傷口から赤ん坊の匂いがしてきたのだそうです。多分実話なんでしょう。そんなことがあるのですね。生後すぐの赤ん坊というのは乳臭い匂いではなくて、焦げたような生臭いような匂いがするらしいので、傷口が盛んに再生するときの匂いと共通するものがあるのかもしれません。
「この匂いをかいで、大丈夫だ、生きて帰れると思った。命の匂いだ」
人というよりも、生物としての活力を示す命の匂い。初めてきいた言葉で、とっても新鮮な表現でした。まさにデジタルの対極の概念です。社会学者に言わせると「身体性」とかになるんでしょうけど、それよりもっとピンとくる表現です。
このあと戌井さんが北西書房設立の知らせと原稿の依頼にやってきました。中森さんの回想シーンが一段とはかなげでなけますね。果たして北西書房にも命の匂いが宿るようになるのでしょうか。
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「タンパクが出てますね」
のっけから妊娠中毒の疑いで入院を勧められる展開で、出産は来週かなと思ってましたが、昭和37年12月24日、無事長女ご出産となりました。おめでとうございます。茂さんが産院でそわそわしてる様子がほほえましかったですね。「ほっぺのところがお父さん似」と言われて、ほっぺを膨らましている仕草も初々しい喜びがよく表現されていました。
商店街の皆さんも、妊娠中毒の布美枝さんに減塩料理やらおむつや服のお下がりやらを持って励ましにきてくださってありがたかったです。ロザンヌレディの靖代さんは足までもんでくれてましたし。「遠くの身内より、近くの知り合い」=社会関係資本とはこのようなものなんだなとよく分かるシーンでした。ああいうつながりがあると本当に心強いですね。お互い様の精神自体は今でもあると思いますので、あのままの形ではないにしても地域のつながりは再構築していきたいものです。
「ご苦労さん、おかあちゃん」
「だんだん、おとうちゃん」
子供が生まれてご夫婦もご両親になりました。貧乏神が来襲しても逃げも隠れもできません。来週以降、どんな戦いが繰り広げられるのか、立ち退きを迫られた家がどうなるのか見ものですね。
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不渡りを出した富田書房の債権者会議はやはり連鎖倒産の出る厳しいものでした。なぜこんな苦境に陥ったのか特に描写がありませんので、原因は茂さんの本が売れなかったということなんでしょうね、やっぱり。
そうであれば富田書房に現れた貧乏神が茂さんの家についてきてしまったのも、いたし方ないかもしれません。なにしろ、あちこち持ち込みに回っても原稿料が値切られるばかりだったようですから。家財道具は次々質草に消えていき、ついにみやこ母さんが縫ってくれた青海波の着物まで質に入れられることになってしまいました。嫁入りの前に夜なべして縫っていたシーンで、これもいずれ質草に‥と思っていただけに悲しい展開です。
<たちわかれ因幡の山に峰におふる、まつとし聞かばいまかへりこむ>
布美枝さん、着物に在原行平のうたを書いて挟み込みました。質流れしないようにというおまじないなのだそうです。
「それは猫が帰ってくるまじないじゃろ」
と茂さん。初めて聞きましたが、境港方面ではそういうおまじないをするのでしょうか。うちの猫がいなくなったときにも、玄関に張っておけばよかったかもしれませんね。この辺は苦しいなかにもホッとさせられるやり取りでした。
それにしても税務署員の来訪といい、居留守ではなくて留守にして電気代の取立てを逃れたエピソードといい水木氏のこの時期の実話なんでしょうね。「ゲゲゲの鬼太郎」の中で貧乏神が猛威を振るう話がいくつか出てきますが、この頃の実体験に基づいて書かれているのでしょう。恐るべし、貧乏神。
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富田書房の約束手形はやっぱり不渡りでした。「次こそ必ず、秋にはなんとかするから、この通り!」なんて頭下げておいて、結局できませんでした、八方手を尽くしたのだがって‥。どこかの首相ではあるまいし、こういうのが一番困ります。印刷所とか沢山債権者が押しかけてましたが、どこも厳しいでしょうから連鎖倒産をまねきかねませんね。
もともと売れない茂さんの漫画で勝負しようという時点で無理がありますが、その分販促に勤めているようにも見えませんし、一発逆転を狙ってまた怪しげなフィクサーにはめられたんじゃないでしょうか。
こういう人物を頼らざるを得なかった茂さんも苦境です。持ち家の代金支払いを約束手形をかたに待ってもらっていたものですから、不動産屋に立ち退きを迫られてしまいました。こちらは弁護士に頼めば交渉の余地はありそうですが、そんな余裕も時間もなさそうです。実家に借金でもお願いするのか、里帰り出産してもらって時間稼ぎするのでしょうか。
★ 昨日、妊娠3ヶ月といってましたから6月だったはずですが、あっという間に11月になってしまいましたね。私はこの年の9月に生まれてますのでいきなり飛ばされてしまってちょっと残念でした。
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「たまにはこらしめてやりなさい」
あき姉さんの提案にすんなり乗った布美枝さん。
「シバラクコチラデスゴシマス」
の電報を、勝手にしろとポイと放り投げる茂さん。すれ違いのまま長期戦突入かと思ってましたが‥。赤羽のあき姉さんの家で来客の応対に布美枝さんがでると、そこには茂さんがたっていました。
こちらもびっくりしましたが、布美枝さんも驚いたことでしょう。いやいや電光石火の仲直りでしたね。こういうのは長引くとロクなことありませんから正解です。茂さん、よく思い直して赤羽まで出てきました。下駄を履いてましたから革靴を質に入れたものと思われますが、電車賃をつくって、当時は高級品だったバナナを手土産にして。「いまのうちしかできんから」と茂さんが映画を奮発すれば、布美枝さんは白米に小豆を入れた赤飯で応える仲良し夫婦に戻ってさしあたりめでたしめでたしです。
ドラマとしては長期戦に入ってグダグダしたあげくドラマチックな事件で一件落着という、太一くん編みたいなやり方もありますが、現実問題では一件落着しないで連立離脱から引責辞任になっちゃったりしますから、早めに火消しにまわるのに越したことはありません。残る問題は富田書房の約束手形の行方です。こちらの方はどうなるのでしょうか。
★ イトツ父さんの「総理大臣でも‥」発言にはびっくりしました。5月決着の結末を見越して、6月2日の放送に入れたんでしょうかね!
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中森さんは家賃を半分払って大阪に帰って行きました。商売道具を売り払って旅費をつくったというのに、家賃まで‥。いいひとすぎますね。また、登場してほしいものです。
おめでたを言いそびれてる布美枝さんに美智子さん、さとし君を産んだ時のエピソードを。戦時中の苦しいときなのに、旦那さん、軍鶏を調達してきてくれたそうです。つらいなかでの優しいエピソードに勇気づけられ布美枝さん、茂さんに「子供ができたんです」とようやく告げることができました。しかし‥
「子供は大変じゃ」
茂さんそれだけ言って漫画の仕事にもどってしまいました。先行き不安でとにかく仕事しなければ、ということなのでしょうけどさすがにそれはいかんでしょう。いくらなんでも布美枝さん可哀想です。翌日、赤羽の姉の家に出掛けるとき、子供の漫画でも書いてわたすのかと思ったらそれもなし。しばらく話ができないうちに、行き違いが大きくなるんじゃないでしょうか。お姉さんに引きとめられて赤羽から当分帰ってこなかったりして。
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