【ゲゲゲの女房】 第109話 ナベブタ教習
喜子ちゃんの誕生から半年が過ぎて昭和42年も夏になりました。「初夏」とありましたが、みなさん半そででしたので5月ではなくて7月なのでしょう。新生児の子役は手配が難しいので、42年の前半をスキップしたのかもしれません。
1年の約束で上京していたいずみちゃんが安来に帰る時期が近づいています。運転手がいなくなる布美枝さんは教習所で運転を習い始めました。多分、多摩霊園横の教習所なんでしょうね。茂さんが一晩道に迷った多摩霊園で自動車の運転を習う日がこようとは・・。でもお金を無駄にしないために、なべのふたでハンドルさばきの練習をするあたりには当時のメンタリティが残ってます。夜になっても補習にならないよう、教本片手の勉強に余念がありません。
「仕事がない苦しさは、よう知っとりますけん」
売れっ子の漫画家になっても、近代的なキッチンになっても住んでいる人の中身が変わってないのはホッとしますね。ナベブタで練習しているところを茂さんにみられて
「み、見とったんですか」
「見とったといえば見とった」
というやり取りもほのぼのしてて良かったです。
いずみちゃんが帰る日が近づいていることを倉さんやスガちゃんは知っているのでしょうか。スガちゃんはひどく焦り気味でしたね。もっとも北村さんのことを気にしてのことでしたが。
「大学でて大手の社員で・・」
北村さんの年代の大学進学率は男性が14%ぐらい、女性が2%ぐらいです。相当のエリートだったことは間違いありません。ちなみに女性の短大以上進学率が5%ぐらい、高校進学率も50%ほどですから、いずみちゃんも相当の高学歴です。源兵衛さんに大事にしてもらってたんですね。
倉さんも北村さんの話を聞いて焦り始めます。
「こんなことしとる場合やない!」
気持ちは分かりますが狭い喫茶店で大声出してはいけません。周りのお客さんみんな振り向いてましたよ。焦らなくても、いずみちゃんは北村さんのお菓子を待っていただけです。スガちゃんが籠を持とうとしても断っていたじゃないですか。「お金では買えないもの」。しっかり考えていずみちゃんの心をつかんであげてくださいね。
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