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2010年8月 4日 (水)

世界信頼めぐり(1) 欧米編

世界価値観調査(WVS)で2005~2007年に行われた第5波の調査では通常の一般信頼の質問(「大抵の人は信頼できると思いますか」)の他に、知人質問(「個人的に知っている人を信頼できますか」)、近所質問(「近所に住む人を信頼できますか」)、初対面信頼(「初めて会った人を信頼できますか」)という質問が行われています。残念ながら日本では一般信頼以外の3信頼についての調査がなされていないのですが、52カ国については4信頼についてのデータがそろっています。そこで、このデータをもとに世界信頼めぐりの旅に出てみることにしましょう。

まずはいわゆる欧米先進国のデータです(北欧、西欧、南欧、北米、豪州の13カ国)。知人信頼、近所信頼、初対面信頼については4件法できかれているので、<とても信頼できる>と<やや信頼できる>の合計%を求めてあります。一般信頼は2件法なので<信頼できる>の割合です。知人、近所、初対面の3信頼の平均を求め、平均信頼の高い国順に並べてグラフ化してみると次のようになりました。

Photo

3信頼が高いのはスウェーデン、ノルウェー、フィンランドといった北欧の国やカナダ、オーストラリアといった国々です。特にスウェーデン、ノルウェーの初対面信頼の高さが目を引きます。7割近い人が初めて会った人を信頼するというのですから驚きですね。この2国では知人信頼も100%近く、近所信頼も90%近くとなってまして、オールマイティに他者を信頼する国となっています。

一方、3信頼が低い方にはイタリア、スペインの南欧国やドイツ、オランダといった西欧の国が入ります。イタリアは知人信頼、近所信頼、初対面信頼のいずれについても欧米先進国中最低で、オールマイティに他者を信頼しない国となっています。個人的に知ってる人でさえ7割しか信頼してないんですね。初対面信頼に注目すると、ドイツやオランダも2割程度でイタリアと同程度です。初対面の相手でも半数近くが信頼するイギリスやフランスとはかなり落差があって、ちょっと意外でした。

全体を通じて知人に対する信頼が高く、イタリア以外では9割前後が知人に信を置いています。次が近所の人に対する信頼で8割程度の国が多いですね。裏を返すと近所に住んでいても個人的に知らない人は信頼できないという側面があるようです。地域縁よりも知人縁ということなのでしょう。

初対面の人に対する信頼はこの2つに比べるとぐっと落ちて、5割前後の国が多くなっています。最高は北欧2国の7割、最低はイタリア、オランダの2割ですからばらつきも相当大きいです。この初対面信頼が一般信頼と中身という点でも実際の水準でも似通っています。英仏蘭の3カ国以外ではその違いは10ポイント以内で、両者は大体同じものとみなしてもよいようです。

ただ、イギリス、フランスでは一般信頼は初対面信頼より20ポイント以上低くなっていますし、オランダでは逆に20ポイント以上高くなってますので両者を全く同じものとみなすことはできません。第5波以外の調査では一般信頼以外の3信頼は質問されてませんので、一般信頼のデータをつかって信頼の考察をしなければならないのですが、初対面信頼と一般信頼はニアリーイコールだけど別物だということは意識しておく必要があるでしょう。

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