【ゲゲゲの女房】 第142話 未完のシナリオ
イトツの銀ブラのお相手は昔、境港キネマをやっていたころに大阪から来てもらっていた無声映画の弁士さん、川西一学さんのお孫さんでした。これで謎が解けます。一学さんのことイカルも懐かしそうに話してましたね。映画館のこといつも文句言ってますが、なんだかんだいっても楽しかったんでしょう。
「爆発がね、クライマックスなんですよ」
「ここでね、お客の涙を搾り取りたいという。ナハハ!」
一学さんと打ち合わせするイトツも実に楽しそうでした。戦争前のひととき、人生の中で一番幸せだった時期なのかもしれませんね。
このときイトツが書いていたのが「第三丸の爆発」というシナリオでした。境港で起きた第三丸の爆発事件、茂さんも冒険怪奇スペクタルで長編作文を書いてたようですが、イトツのシナリオは「新派顔負けの悲恋物語」。タイタニックみたいな話だったんでしょうか。
「案の定、話の途中で終わっとった」
作品の完成を楽しみにしながら亡くなった一学さんに代わって、お孫さんの志穂さんが続きを聞きにきた、ということでした。出版詐欺?で上京したときにも書きかけの原稿をもってきてましたが、「未完の傑作」がイトツには沢山ありそうです。いつも大事に持ってるカバンの中身も書きかけのシナリオかも・・
これまで「未完の傑作」を量産してイカルに笑われてきたせいか、「第三丸の爆発」の続きは完成するまで秘密にするつもりだったようです。分からんでもないですが、隠し事はトラブルのもとですね。やっぱりそれだけではなくて、イカルのやきもちを心配する気持ちもあったんじゃないでしょうか。
「美人はイトツの元気のもと」。今回の立ちくらみは単なる貧血だったようですし、志穂さんもまた来てくださるようです。未完のシナリオ、続きを期待しましょう。
藍子ちゃんも未完のシナリオに向けて歩き始めました。教員採用試験、狭き門かもしれませんが人間のつくった関門です。しっかり勉強すれば突破できないはずはありません。期待しましょう。布美枝さんは相沢くんの結婚式でしょうか。布美枝さんの結婚式のことが思い出されますね。新しいシナリオが始まる門出です。そして喜子ちゃん、どんなシナリオを綴り始めるのでしょうか。
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