【ゲゲゲの女房】 第150話 ゲーテの激励
「それ、お姉ちゃんに言ってあげて」
喜子ちゃん、なかなか策略家ですね。日曜も仕事をする茂さん。やりたいことが山ほどある。妖怪のこともあの世のこともまだまだやりたいことだらけ。藍子ちゃんもやりたいことを仕事にしたはずなのに空回り。やめようかと思うほど苦しんでいます。
「そりゃそうだ。頑張ったからうまくいく。努力したら報われるというほど」
「世の中、簡単にはできとらんよ」
きちんと的を得た努力をつんでも成功するとは限らない。茂さんも、漕いでも漕いでも暗闇から抜けられない時期がありました。
「けど、途中であきらめんかったのがよかったんだなあ」
戌井さん、深沢さんの支え。豊川さんとの出会い。しんどくても辛くても渾身の力で描き続ける「本物の漫画家」だったからこそ、多くの人の助けとチャンスを得ることができたのでした。将来水木プロで仕事をしたいと思ってる喜子ちゃん、茂さんに藍子ちゃんを励ましてもらって先生を続けてほしいと思ったんですね。
「これ、張っとけ」
茂さんが持ってきたのは<ゲーテの言葉>でした。「意志の力で成功しないときには、好機の到来を待つほかない」。懐かしいですね。第35話、少年戦記の会が失敗して返本の山ができたときに、茂さんが張り出した言葉です。まだ藍子ちゃんが生まれる前の話でした。
「人は努力している間は迷うに決まったものである」こちらは新作でしょうか。対偶をとれば「迷ってないときは努力してない」になります。これもなかなか含蓄がありますね。
「好きと楽することはちょっこし違う」
好きなことをやれば、スムーズにことが運ぶということは全くありません。好きだろうが嫌いだろうが物事はなかなかうまくいかないものです。好きだからこそ、そこで努力し試行錯誤し思い悩むことができる。
「戦わずして土俵を降りるのが、一番つまらんぞ」
藍子ちゃんにいずれ仕事をついでもらうにしても、困難にぶつかるたびに土俵を降りるようでは困る。茂さんはそう思ったのかもしれません。でも、お父さんじきじきに励ましてもらって藍子ちゃん、戦う勇気が沸いてきました。基本に忠実にできることを全力で。空回りしないように、同僚の先生に相談しながら頑張っていってほしいですね。
これで一件落着なのですが、安来から源兵衛さんが倒れたという知らせが入りました。次週が最終週。皆さん、安来にかけつけてグランドフィナーレになりそうです。
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