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2011年3月20日 (日)

余震推移(19日まで)

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19日は震度5強の余震があってびっくりしましたが、グラフを見る限りでは余震が活発化しているわけではなさそうです。ただ、もうしばらくは震度5ぐらいは起こる可能性はありそうです。

余震の推移については改良大森公式というのが知られていて、時刻tにおける余震の頻度n(t)は、

  n(t)=K/(t+c)^p

という関数にしたがって減衰していくのが一般的なようです。K、c、pは定数でtが増えると分母が増えますのでn(t)はtが増えると減っていくわけですね。

この式の両辺で対数をとると

  log(n(t))=logK-p*log(t+c)

となります。log(n(t))がlog(t+c)についての一次関数になりますのでcを適当にとって両対数グラフにプロットすると直線になるはずです。

そこで、今回の余震のデータを両対数グラフにしてみることにしました。cをどうするのか考える必要がありますが、グラフが一番直線に近くなる(直線で回帰したときのR2が一番大きくなる)cを求めるとc=0.9となりました。この場合のグラフは次のようになります。

Photo

回帰式からlogK=0.81なのでK=6.46、それからp=1.13と読み取れます。阪神淡路大震災のときにはK=15.4、p=1.07、c=1という数値が求められていますのでpやcは似たような値といえるでしょう。Kは今回は最大震度3以上の余震を集計対象としてますので、その点で違いがあるといえるでしょう。

こうしてみるとマグニチュード9.0の桁外れの地震であった割に、余震の挙動は従来の地震と似通っているみたいですね。ただ、おおまかには直線的に減少しているものの、余震推移のグラフは直線の上下に蛇行しています。この蛇行の影響で14日~16日の余震は横ばいかやや増加をしめしていました。

18日~19日も再び蛇行して横ばいか上向きになりかかっています。ここ2,3日はこの状態が続いてそのあとはもう一段階、余震が沈静化していくのかもしれません。十分大きな地震でしたから、これ以上の大きな余震は勘弁してほしいものです。

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