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2011年3月13日 (日)

震災流言について

関東大震災の昔から災害時には流言やうわさがつきものですが、今回はチェーンメールやチェーン日記という形で流れるケースも見られていますね。ここで震災流言について簡単におさらいしておきたいと思います。

オルポートの分類によると流言(主に社会的な事柄について語られる特に根拠のない真偽不明のうわさ)には、人を怖がらせる恐怖流言、こうなって欲しいという願望を語る願望流言、誰かの悪口をいう分裂流言の3通りがあります。震災時にもこの3通りの流言が見られますが、余震や略奪、レイプなどに関する恐怖流言や分裂流言が特に多く流れるようです。

関東大震災では「横浜が水没した」「いついつに大きな余震がある」「囚人が脱走した」「井戸に毒を投げ込んでいるものがいる」といった恐怖流言や分裂流言が流れていました。あるいは火山の噴火時に「避難したあとに窃盗団が入り込んでいる」という流言が流れた事例もあります。今回の地震では余震の他に放射能や有害物質など恐怖心をもたらす題材が数多くありますので、それらについてのチェーンメールがすでに流れているようです。

流言とデマは同一視されることが多いのですが誰かを欺くことを目的として悪意を持って流されるデマと違って、流言の方は役に立つ情報を伝えたいという基本的には善意によって伝達される点が違うといえるでしょう。それゆえ流言には聞いた人が「本当のことだ」と思って「流す必要がある」と感じるような<信憑性>が備わっていることが多いです。

具体的には、警察や役所、あるいは「○○につとめる友人」からの情報だ、という形で権威付けされていることが多くあります。今回も「関西電力が」とか「厚労省が」といった形の出所が付与されているチェーンメールが出回っているようです。また状況を具体的に詳細に語っている情報を人は信用しやすいのですが、流言もこのような形で具体的な細部が付与されると伝達力が増すことが知られています。

こうした「権威付け」や「具体化」、あるいは他の情報との整合性をとる「つじつまあわせ」が行われて<信憑性>を獲得した流言が広く伝わる傾向があるといえます。震災時には情報の不足がおきがちですので、こうした<信憑性>のある流言が情報の不足を埋める形で流通しやすくなるといえるでしょう。

そんなわけで、妙に具体的だったり、権威付けやつじつまあわせがなされている情報に出会ったらすぐにコピペして拡散する前に少し立ち止まってどの程度根拠のある情報なのか確認してみることが大事でしょう。

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