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2011年4月 7日 (木)

【みんなのうた50年史】 『ゴンピンピンの歌』(1961年)

50年史を続けましょう。今月のうたからは60年史の守備範囲ということにして、1961年4月~2011年3月までを【みんなのうた50年史】としてまとめていきたいと思います。60年代については資料にあたりながら、70年代半ば以降についてはリアルタイムで聴いていた感想なども交えて書いていきましょう。

『ゴンピンピンの歌』は1961年10、11月の曲です。レコードなどの音源はどうも残っていないようです。水星社の楽譜を見ると、伴奏のない男声四部合唱なのでダークダックスの皆さんがアカペラで人間カラオケをしていたようです。

 ♪ ゴンピンピン、ゴンピンピン
 ♪ ゴンピンピン、ゴンピンピン
 ♪ これはいったい何の音ー

「ゴンピンピン、ゴンピンピン」という伴奏がひたすら続く中、メロディラインがうたわれます。看板に偽りなく『ゴンピンピンの歌』ですが、なんの音なのでしょうか?

 ♪ ノミの一家が住宅難
 ♪ 探し探して山寺の
 ♪ 鐘つき堂に引っ越した

ゴンピンピンというのはノミが跳ねてる音なんですね。さすがに現在のみんなのうたでは登場しない題材です。1961年でもそんなにノミがいたっけなあと思って調べてみると、この歌は1948年の「ラジオ歌謡」が初出なんですね。

「国民歌謡」→「ラジオ歌謡」→「みんなのうた」という流れについては前にも書いたことがありますが、この時期の「みんなのうた」には『夏の思い出』や『雪のふる町を』のように「ラジオ歌謡」が初出の歌が時々紹介されています。ゴンピンピンもそのような歌の一つだったのでした。戦後すぐの時期ですから「ノミの一家が住宅難」という歌詞も分かる気がします。

鐘つき堂に引っ越したノミの一家でしたが、そこは鐘つき堂、時間になるとゴーン、ゴーンと鐘が鳴り出します。あわてて耳を押さえて退散となりました。それだけのお話といえばそれだけのお話なんですけど、当時の住宅事情を巧みに風刺した歌でもあったのでしょう。

作詞者の飯沢匡(ただす)さんは著名な劇作家で『飯沢匡喜劇全集』全6巻や政治風刺劇のほか、「ブーフーウー」や「とんでけブッチー」といったNHKの子供番組の脚本で知られています。「ブーフーウー」も「とんでけブッチー」もリアルタイムで見てました。人形たちが画面の中に気球で飛んでいくと命を得て動き出す演出が斬新でしたが、これも飯沢さんのアイディアだったのでしょうか。

ちなみに『ゴンピンピンのうた』の2番は川に浮かんだお酒のびんがビールびんを口説こうとしたけれど、ひどい肘鉄を食らわされてしまったという内容で、こちらの歌詞は「みんなのうた」では放送されませんでした。

『ゴンピンピンの歌』
 作詞:飯沢匡
 作曲:服部正
 うた:ダーク・ダックス
 映像:小薗江圭子
 初回放送:1961年10,11月

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