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2011年9月29日 (木)

【みんなのうた50年史】『ピノキオの歌』(1962年)

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♪ ピノッキオ ピノッキオ
♪ ピノピノピノキオピノッキオ

1962年4-5月のうた、残り一曲は『ピノキオの歌』です。シンコペーションのリズムに乗って、楠トシエさんが元気いっぱいに歌い出します。

♪ 操り人形 木の人形
♪ トンガリ鼻の可愛い子

水星社のテキストによると「NHKテレビの子供向け人形劇のテーマソング」として作曲されたとあります。ただNHKの人形劇を調べてもピノキオを扱ったものは見当たりません。

BKという記述もありますので、JOBK(NHK大阪放送局)制作かと思って調べてみたのですが、そちらも見つかりませんでした。まあ、この時期の地方局制作の番組はネットでほとんどヒットしないので、実際にはあったのかもしれません。操り人形木の人形。テーマソングらしく、主人公の特徴が紹介されていきます。

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ピノキオというと鼻ですね。嘘をつくと鼻がにゅにゅにゅと伸びる設定はこの人形劇でも存在したのでしょうか。久里洋二さんの作画を見ると鼻の長さにバリエーションがあります。馬としゃべっているシーンやサーカスのシーンではずいぶん長くなってますね。やっぱり鼻を伸ばしていたのかもしれません。

ピノキオに性格について1番では「元気なおしゃべり腕白小僧」と無難な紹介ぶりです。これが2番になると「ワガママいたずら暴れん坊」とずいぶん言いたい放題になります。よくいえば腕白、悪くいえば…というところでしょうか。

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これは善良そうなゼペットじいさんをうっちゃらかして、おもちゃの国に遊びにいくシーンのようです。ピノキオを翻案した『樫の木モック』では「ワガママいたずら暴れん坊」という性格が災いして暗~い展開が続いた印象があります。

ただ、この作品では曲や絵をみる限り暗いイメージはないですね。野や街を駆け回るやんちゃ坊主というキャラ設定なのでしょう。

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3番ではピノキオは海に飛び込みます。これは、どうやらサメに食われるシーンのようですね。知ってるバージョンでは、クジラのお腹のなかでゼペットじいさんに再会してピノキオは人間になるのですが、果たしてどうなるのでしょうか。

でも、こうしてみると2分半のなかにピノキオの主なエピソードが収められていることが分かります。『樫の木モック』や『ピコリーノの冒険』以前にピノキオを日本に紹介した貴重な作品だったのかもしれませんね。


『ピノキオの歌』
作詞:東康介、山本澄子
作曲:田中正史  
うた:楠トシエ
動画:久里洋二
初回放送:1962年4-5月
(画像は水星社テキストより)

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コメント

連続人形劇「ピノッキオ」
1961年1月11日~3月15日(全10回)
人形:劇団プーク
声の出演:高橋和枝、黒柳徹子ほか
合唱(主題歌?) 東京放送児童合唱団
放送:NHK教育/毎週水曜午前11:00~11:15

以上、NHKクロニクルのデータにあります。
個人的には残念ながら、
この番組の記憶はまったくありません。

投稿: KPO | 2018年1月 6日 (土) 23時14分

KPOさま

情報ありがとうございます。やっぱり人形劇の『ピノッキオ』あったんですね。クロニクルが出来て便利になりました。このときの主題歌がこの歌だった可能性が高いですね。ただ人形劇のタイトルからすると『ピノッキオの歌』になりそうなので、違う可能性も残るかもしれません。ちなみにクロニクルを見ると1963年の1月〜3月にも『ピノッキオ』の人形劇を違うメンバーでやってたようです。よほど人気のコンテンツだったみたいですね。

投稿: くじょう | 2018年1月 7日 (日) 12時28分

くじょう さま

実は、「ピノキオ」のTV人形劇はこれが最初ではなく、その五年も前の1956年6月25日から7月1日まで、日本テレビで制作・放送しています。これは人形が童心座、夜の6時から毎日15分枠というのみで詳しいことは不明ですが、いくらかなり月日が経っていたとはいえ、NHKの担当者がこれを意識していたのは間違いないでしょう。

ご指摘の1963年版については、同じプークのもの(61年版と同じ人形??)でしたが、音楽担当がいずみ・たくになっていましたし、「みんなのうた」の放送より後ですから、やはりこの歌の元は1961年版の方でしょうね。

水星社の楽譜の欄外に「BK制作」と確かにありましたので、こちらもそれが先入観となって、あたかもこの人形劇が「関西ローカル」だったのかと思い込んでいたのですが、よく考えれば「みなさまのNHK」で、しかも幼児教育番組すから(笑)。BK制作で教育テレビで放送しても、いっこうに不思議はないわけで。

歌のタイトルはこれもご指摘のように、あの時代らしくかなりええ加減で、キング版LPなどは「歌」が取れて「ピノキオ」でした。かと思えば、楠さんもよく聴くと「ピノッキオ」と跳ねて歌っていますし、歌のタイトルどころか番組の題名自体も案外正式には付いていなくて、担当者が代わる毎に各人の勝手な思い込みと感覚で、新聞発表を含めて「ピノッキオ(の歌)」になったり「ピノキオ」になったりしていたのでしょう。思えばまだまだ大らかな時代でしたから。

投稿: KPO | 2018年1月10日 (水) 08時43分

KPOさま

コメントありがとうございます。日本テレビでも「ピノキオ」の人形劇やってたんですね。ディズニーの人気アニメーションだけあって、日本でも好評だったのでしょう。ディズニーの映画を見てみる限りでは「ピノキオ」と発音しているように思えますね。とはいえ「ノ」にアクセントがあるので、「ピノッキオ」と書いても間違いではないようです。おっしゃる通り、どちらの表記もあったのでしょう。

投稿: くじょう | 2018年1月12日 (金) 19時43分

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