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2011年10月 6日 (木)

8月の電気使用量、11%減少

毎年この時期に環境社会学の授業で二酸化炭素の削減実験というのをやります。1ヶ月間削減行動を実施してもらって事前と事後で家庭の二酸化炭素排出量を比較するのですが、今年も事前の排出量を求めるために8月の電気、ガス、水道、ガソリンの使用量を受講者に調べてきてもらいました。今年は節電の夏だったわけですが、果たしてどれぐらい去年と違うのか電力消費を集計して比べてみました。

Photo

2010年と2011年の8月の電力消費のヒストグラムをつくると図のようになります(サンプル数は10年が81名、11年が63名)。去年は青い棒で今年は赤い棒なのですが、一見して傾向が読み取りにくいですね。去年は300kwh台に明瞭なピークがあり、上は800kwh台まで分布していました。

今年は300kwh台は逆に谷間になっています。今年のピークは400kwh台で上は1000kwh台ですので、むしろ去年より増えているようにも見えます。ただし、今年は200kwh台にもう一つ小さいピークができていて、0kwh台(0~100kwhです)や100kwh台も去年よりずっと増えていますね。0~200kwh台に含まれる割合は去年が23%であったのに対し今年は43%で20ポイントほど増えています。

その意味で去年より節電に励んだ層が20%ほどいて、あとは余り変化していないかむしろ増えているということがヒストグラムから読み取れます。もちろん、去年と今年では受講者は異なりますしサンプル数も少ないので結論めいたことはいえませんが、積極的節電実施者20%ぐらいという推定値は社会的ジレンマの実験を行ったときに積極的に協力的な行動をとる人の割合とほぼ同じで、興味深い結果といえるでしょう。

8月の電力消費量の平均は去年が407kwh、今年が360kwhとなりました。トータルで見ると11.4%減で、節電の効果はそれなりにあったといえます。家庭の節電が15%ほどでピークカットの効果が8%ほどだったという報道がありましたが、大体一致する結果となりました。

それで二酸化炭素の排出量がどうなったか計算する必要があるのですが、これがなかなか難物です。昨年の原発稼働率を09年並として65%、今年8月の稼働率が26%という報道がありましたので、発電量に占める原発のシェアは去年の35%ぐらいから今年は14%ぐらいに減ったと推定されます。この分を天然ガスや石炭による発電で補ったと考えて計算すると、1kwhあたりのCO2排出量は去年が0.39kg、今年は0.56kgと推定できます(暫定値ですが)。

これを使うと家庭が1ヶ月に排出した電気由来の二酸化炭素は

 2010年・・407kwh×0.39kg=159kg
 2011年・・360kwh×0.56kg=202kg

となります。43kg増で昨年より27%の増加と暫定値ですが推定されました。原発が止まると温室効果ガス削減という点では明らかに厳しいですね。一層の節電を進めるか、自然エネルギーの導入を急ぐか、原発の再稼動を行うか。それとも温暖化は仕方ないとあきらめるか。しんどい判断をしなけばならないでしょう。

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