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2011年11月 3日 (木)

世界の太陽光発電導入量

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太陽光発電についても導入量推移のグラフをつくってみました。出典はIEA(国際エネルギー機関)のレポート(TRENDS IN PHOTOVOLTAIC APPLICATIONS Survey report of selected IEA countries between1992 and 2010)です。

ドイツの急激な伸びが目を引きますね。2010年現在の累積導入量は1737万kWでダントツになっています。2位はスペインの392万KW、3位は日本で362万kWですが、4位イタリアに350万KWと急追されています。

ドイツについては風力発電の2721万kWにも迫る勢いとなっています。風力発電の適地がドイツでは少なくなってきてますので太陽光発電が抜く可能性もありそうです。ただ、風力発電は年3000時間程度発電が可能であるのに対して、太陽光発電は年1000時間程度の発電時間にとどまるので、実際の発電量では風力発電がずっと上回ります。発電施設の容量で太陽光が風力の3倍になってはじめて、太陽光は風力と肩を並べることになるでしょう。

日本の太陽光発電は2004年までは世界一でした。石油危機後のサンシャイン計画の名残りともいわれていますが、ドイツが2000年に太陽光電力の固定価格買取制(フィードインタリフ)を導入し、2004年に買い取り価格の引き上げを実施すると、あっさり追い抜かれてしましました。

その後、スペインやイタリアも太陽光電力の固定価格買取制や優遇価格買取制を導入して大きく導入量を増やしています。ただ、スペインは買い取り料金を高く設定しすぎて需要が過熱し、ソーラーパネルやインバーターなどの資材の供給不足を招いてしまいました。そのため資材価格が急騰して新規導入量が急減し、2008年以降は伸び悩んでいます。

太陽光電力の買取価格が低すぎると発電設備の導入コストを回収できませんし、高すぎるとスペインのようにソーラーバブルを招きますのでさじ加減がなかなか難しいですね。ドイツは04年に買取価格を引き上げたあと、ソーラーパネルの価格低下にあわせて新規導入分の買取価格を段階的に引き下げる政策を取って、過熱を避けつつ導入を進めることに今のところ成功しているようです。ただ、このグラフを見るとバブルの気配が感じられなくもありません。今後、順調に増えるのか経過を見ていく必要がありそうです。

日本も2009年に部分的固定価格買取制(余剰電力のみ48円/kWhで買い取る)を導入して、すこし導入量が増えてきています。2011年には全量買取制の導入も決まりましたので、さらに増えてくると期待できます。スペインは抜けそうな気がしますが、イタリアとはいい勝負が続くでしょうか。

ただ買い取り価格のさじ加減は結構微妙で、固定価格買取制の運用テクニックという点ではドイツに一日の長がありそうです。また、原子力発電(合計出力4885万kW)の稼働率が25%程度に下がっているとはいえ、太陽光発電設備の稼働率は10%程度なので、原発の代替に必要な規模(4885×25%÷10%=12212万kW)に達するにはまだまだ時間がかかりそうです。

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