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2012年1月26日 (木)

【源平合戦の虚像を剥ぐ】第一章 武士再考

大河ドラマの影響でしょうか、<源平合戦の虚像を剥ぐ+内容>で検索する人がちらほらいらっしゃいますね。せっかく久しぶりに源平時代のドラマをやってるので、簡単に内容を紹介してみましょう。

第一章「武士再考」では武装した在地領主というより、馬上からの射芸=弓馬の芸という特殊技能を身につけた専門的な職業戦士として都で発達した武士の姿が紹介されます。

これは10世紀ごろから増加した地方からの貢納物を略奪する神出鬼没の盗賊集団の対抗する機動力を中央政府側がもつ必要性から発達したというのが、著者の河合さんの見たてです。武士が身に付ける大鎧を生産できる拠点が当時京都にしかなかったことが傍証にあげられています。確かに言われてみればどこでもやたらにつくれる代物ではないですね。

重さ20kgの大鎧を身に付け馬に跨がります。大鎧の重さの半分は馬にかかる仕組みなので馬も大変です。全力疾走できるのはほんの限られた時間だったようですね。ここぞというときに馬を走らせたのでしょう。

右手で弓を引き絞って、ビュンと放つ。矢は馬の進行方向やや左手に飛んでいきます。すれ違いざまに矢を放つとするならお互い相手の右側を通過しなければなりません。右側通行は戦闘モードで左側通行は非戦闘モードだったのかもしれません。

ただ、すれ違いざまに矢を鎧の隙間に命中させるのは至難の技です。一番確実に相手を仕留められるのは、相手の右側後方につけて騎射するケースになります。逆に相手に右後ろを取られると絶体絶命。素早く馬首を右に巡らせ、相手の右側に逃れなければなりません。

このように両手で弓を引きつつ自在に馬を操り、ポジション取りを争う技術は確かに特殊な専門技能というべきで、一朝一夕に身につくものではないでしょうね。

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