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2012年8月 2日 (木)

【再放送曲】『遠い夏の日のウタ』(1971年)

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♪ まだあるかな 小川のほとりの
♪ 青い実がなる 沢ぐるみは…

チャッチャー チャッチャー…という軽快なリズムに乗って夏休みの思い出が歌われます。発掘プロジェクトの音源から6、7月に再放送されていました。

オリジナルバージョンはトワ・エ・モワのお二人が歌ってらっしゃいますが、私が先に聴いたのはキングレコードVol.8収録の上條恒彦さんのバージョンです。ちょうど、みんなのうた50年史を書くためにYahooオークションで古いレコードを集めはじめたころのことです。オークションで最初に手に入れたLPがこのVol.8でレコードに針を落とした途端に『はるかに蝶は』が流れはじめてのけぞったのも今となっては懐かしい思い出です。

そんな訳で上條バージョンも私にとっては懐かしい曲で特に嫌いではありません。よく聴くと上條さん、出だしとサビで声音を使いわけてらっしゃいます。♪ まだ あるかな では声を潜めるように。♪ それは遠い~夏の日のこと~ は朗々といつもの上條節で。

こんな上條バージョンもいいなあと思っていたのですが、今回トワ・エ・モワバージョンを聴いてみたところ、やっぱりこちらの方がいいですね。宝物のような夏休みの記憶。幼心に鮮烈な印象を残した傷つきながらも懸命に羽ばたこうとするトンボの姿。これらを歌い上げるにはトワ・エ・モアの優しい歌声に軍配があがるでしょう。

作詞者の吉岡さんは山口生まれの東京育ちのようですね。一番の歌詞に登場する鬼アザミは、北陸から東北の日本海側に分布し基準産地は会津ということですから、夏休みに新潟か会津かに出かけたときの思い出なのかもしれません。

♪ まだ鳴るかな 夜汽車がくるたび
♪ いつも眠そな 信号機は…

一番の昼の風景に対し、二番は夜の風景です。夜の記憶は一段と神秘性がありますね。眠そうにカンカンカンとなる信号機。磐越西線か只見線かでしょうか。当時はどこも蒸気機関車が走っていたのでしょうね。

闇の中からゴトンゴトンと近づいてくる光の列。踏み切りの信号機をカンカンと鳴らし、また闇の中に消えていく…。夢の中に出てきそうな光景です。今となっては夢だったのか本当のことだったのか分らないような子供のころの記憶。まさしくかけがえのない心の宝石ですね。

『遠い夏の日のウタ』
作詞:吉岡オサム
作曲:川口真
うた:トワ・エ・モワ
映像:実写
初回放送:1971年6月

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コメント

大好きな歌のうちの一つです。

♬ あれは遠い夏の日のこと
♬ 幼い私の心の秘密

フォークソングのような曲調で、郷愁を誘います。
トワエモワのデュエットは、この曲にピッタリはまっていましたね。

この頃に放送された曲にはとても愛着があります。
『はるかに蝶は』『水色の空に』など
数えきれないほどの創作曲が目白押しですね。

いつもながらの詳細な解説をありがとうございました。
引き続き、拙いコメントを書かせていただきます。

投稿: るんるん | 2012年8月 3日 (金) 05時34分

再放送をしているうちに書こうと思っていたのに8月になってしまいました。でも夏休みの曲だと思いますから、8月でもいいことにしましょうか。

70年代初めの楽曲はレコードでしか知らない作品が多いです。こんな素敵な曲が目白押しなのに残念なことですね。発掘曲の再放送が進むのを期待したいです。

投稿: くじょう | 2012年8月 3日 (金) 11時48分

みんなのうたベストワンだと思います。オリジナルのヴァージョンのころ中学生。どういうわけかみんなの歌を聴いていた。聴くと泣いてしまいます。

投稿: 藤原正樹 | 2013年2月 5日 (火) 14時15分

藤原正樹さん

コメントありがとうございます。本当にいい曲ですね。中学生ぐらいの方がうたの世界が分かるようになって、より心に染みるようになる気もします。自分が中学生のころに聴いた『遠い風紋』や『瞳を閉じて』なんかもそんな思い出深い曲たちだったりしますね。

投稿: くじょう | 2013年2月 7日 (木) 20時05分

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