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2012年8月15日 (水)

【みんなのうた50年史】『デビークロケットの歌』(1962年)

50年史はどこまで書いてたのか判然としなくなってきました。たしか1962年10月のうたの紹介をしていたと思いますので『デビークロケットの歌』をみてみることにしましょう。

曲自体は有名で検索すると、いろんなバージョンを聴くこともできたりします。ただ、みんなのうたバージョンについては放送出版協会編の楽譜集にも水星社編の楽譜集にも収録されていない幻の作品になっていました。今回発掘された音源を聴く機会がありましたので、そちらを紹介していきましょう。

♪ テネシー生まれのきかんぼう
♪ 山でも森でも駆け巡り
♪ たった三つで熊退治
♪ ヒゲ面男を驚かす

もとは「デイビー・クロケット 鹿皮服の男」というディズニー映画の主題歌に使われた 'Ballad of Davy Crockett' という曲です。これは25番まである野生児デイビー・クロケットの一大叙事詩です(http://www.goahead.org/Data/Ballad%20of%20Davy%20Crockett.htm)。三つのときに熊退治したかどうかは定かではないですが、後に大統領になるアンドリュー・ジャクソンの下でインディアンの討伐に参加したり、テネシー州から下院議員に選出されたりしたのは実話のようですね。

みんなのうたバージョンでは、25番の歌詞が5番に圧縮されています。西部の風景や家族のことを歌ったくだりは省略されていますが、熊退治、鉄をも曲げる怪力、大酋長と一騎打ち、議員選出のくだりは簡潔ながら要所は押さえたつくりになっています。

♪ 自由を求めるテキサスの
♪ 仲間の苦戦を救うため
♪ 負けるいくさと知りながら
♪ アラモの砦に駆けつける

1836年、テキサス独立戦争の中で行われたアラモの戦い。多勢に無勢に立ち向かった、西部劇らしい戦いとして映画にもよく取り入れられています。この戦いに参加したデビー・クロケットはついに捕らえられて処刑されてしまいました。

アメリカ人にとって西部の大自然やそこで展開されたフロンティアスピリットは魂の故郷といっても過言ではないでしょう。デビー・クロケットはその一つの象徴として親しまれています。日本人にとってはアメリカ西部とか特に魂の故郷というわけではないのでしょうけど、義理人情に厚い浪花節なところは親しみやすいポイントでしょうね。弘田三枝子さんのこぶしをきかせた歌い声はちょっと演歌っぽくもあります。

♪ デイビー、デイビー・クロケット
♪ 自由の勇士

『デビークロケットの歌』の旋律は『走れコウタロー』によく似ています。「ところが奇跡か大レース」とか「走れー走れーコウタロー」のあたりは特によく似てますね。『コウタロー』の方があとなので参考にして作ったのかもしれませんが、個人的には『コウタロー』に似た曲として、一層なじみ深い作品です。


『デビークロケットの歌』
作詞:保富康午
作曲:バーンズ
うた:弘田三枝子
編曲:広瀬健次郎
動画:久里洋二
初回放送:1962年10月

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コメント

な~るほど。
言われてみればその通り!
確かに『走れコウタロー』ですねぇ。
全く気が付きませんでした。
僕の大好きな『マイボーイ』と
伊東ゆかりが良く歌う名曲『ボーイ・ハント』も
良く似ていますが、
こっちもかなり似ています。
こんな気が付かなければ気も利かない僕ですが
これからも宜しくお願いします。

投稿: るんるん | 2012年8月15日 (水) 14時49分

フェス・パーカーとバディ・イブセンが歌う原曲は、物凄い西部訛で、「ベア」が「バー」になるのはまだ生易しい方。とても完全なヒアリングは不可能とみえ、「鹿皮服の男」の公開当時のパンフレットに載っていた歌詞も、誤植、間違いだらけでした。弘田三枝子ヴァージョンは、最近YouTubeにアップされましたね。幼稚園時に聴いて以来半世紀振りに巡り合え、感慨一入でした。

投稿: KPO | 2013年10月 2日 (水) 04時23分

KPOさん

You Tube情報ありがとうございました。弘田三枝子バージョンが聴けるようになってるのですね。演歌風のこぶしの効かせ方は原曲の西部訛りの翻案なのかなという気がします。

投稿: くじょう | 2013年10月 9日 (水) 21時15分

3年前、You-tubeにアップされていた弘田三枝子版は、現在は抹消されているようです。ただ、当方は発掘されたオリジナル・ヴァージョンを聞いていないため、何とも判断できませんが、記録では62年の放送では弘田三枝子が単独で歌っていた(かすかな記憶でもそうです)のに対し、you-tube版では児童合唱団がバックについていたので、恐らく別録音か? とも考えています。

なお、コロムビア版LPの第2集(廃盤、未入手)のカタログに演奏者が<弘田三枝子・西六郷少年合唱団>と明記されて収録されていたので、あるいはこれと同一音源だった可能性もあります。こちらもオリジナルでなかったとしても、貴重な音源には違いないので、現在視聴できないのは残念なのですが、いずれにしても、NHKの再放送をぜひ望みたいところです。

投稿: KPO | 2016年6月 3日 (金) 01時07分

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