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2014年3月27日 (木)

【軍師官兵衛】第12話 「人質松寿丸」

「まずは人質だ」

というわけで今回は信長が播磨勢に課した人質、特に小寺政職の人質問題に終始しました。毛利攻めに先立って、前線の播磨を固めるための措置と位置づけられます。別所、赤松の諸氏がすぐ人質を出したのに小寺が渋ったことから紛糾してしまいました。

小寺政職(まさもと)の子供斎(いつき)はドラマでは実際に病気だったと描写されていますが、仮病説もあるようです。いずれにしても「鳴かぬなら殺してしまえ」の信長のことですから、人質を出さない土豪などどうでもよくって、毛利攻めの過程で滅ぼしてしまえばよいと判断される可能性が高いでしょう。そこで官兵衛さん、やむなく一人息子の松寿丸を人質に差し出すことにしました。

ただこれには母親の光(てる)が猛反対します。小寺政職が信長を裏切ったら我が子が殺されてしまう…。小寺にとっては所詮は他人の子。裏切の抑止力としてはたかがしれています。効果少なくリスクのみ大きい人質に我が子を出すのに反対するのはよーくわかります。されとて他の手だても難しく…、というわけで官兵衛さん、どうするのかなと思ってみてますと、何と松寿丸自ら硬軟両用、言葉巧みに論陣を張り、母親を説得してしまいました! これにはびっくりしましたね。意外な展開でなかなかびっくりさせられるドラマです。

祖父に父の子供のころの活躍を聞かされ、自分も…と思っていたにしても、母親を口で圧倒し、さらに慰めるように穏やかに説くなど、急にできることではありません。松寿丸(のちの黒田長政)がそれだけの素質を持っていたのだということを紹介するための回だったようです、今回は。

かくて松寿丸は信長にもとに送られていきました。信長にしてみれば小寺の家臣の子を人質にとっても仕方ないところですが、松寿丸を手元におけば少なくとも官兵衛は裏切らない。小寺より官兵衛の方が使い勝手があるし、人質がいれば一段と難題を押し付けることも可能ということでこの措置を了としたというところなのでしょう。

こうしてもたついている間に謙信や毛利がどうしていたのか気になるところですが、ドラマではほとんど描かれていません。Wikipediaによると謙信は七尾城を落とし、柴田勝家を破ったあと一旦越後に帰っているようです。勝ったとはいえ兵も物資も消耗しているでしょうから、態勢を立て直す必要があったのでしょう。さらなる遠征には領民へのさらなる課税が必要ですから、そのために帰ったともいえます。

毛利も小寺がもたつく間に播磨に進出する手があったと思いますが、遠征には費用がかかりますし、なるべくはやりたくない、出兵すると長期に渡って支出を強いられるという事情もあるでしょう。そんなわけで、あちこち微妙なバランスを保つ中で話は次のステージ、秀吉の毛利攻めに移っていくことになります。

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