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2014年8月12日 (火)

【軍師官兵衛】第32話 「さらば、父よ!」

【軍師官兵衛】第32話 「さらば、父よ!」

「ただ待っていればいいのです!」

長久手の戦いで家康に敗れたあと、再戦を挑もうとする秀吉を諫める官兵衛が格好良かったですね。徳川家康は信長の家大事な盟友であり、秀吉にとっては厄介な相手です。しかも関東の北条や紀州の雑賀衆、四国の長宗我部と結んで秀吉包囲網を築きつつある状況では早めに叩いておくべきだ。それが石田三成の意見だったようです。

ただ長久手の戦いの後、家康も秀吉を追撃できるほどの兵力はなく、その後巧みに織田信雄陣営を切り崩して信雄と和議を結んだ時点では、家康側も秀吉に挑みづらい形勢になっています。そこで悠々と穴熊に囲うように四国と九州を抑えて後顧の憂いを絶ってしまえば、家康といえども屈するしかないという官兵衛の読みは言われてみればもっともで秀吉も大いに納得したことでしょうね。

この辺の秀吉、三成、官兵衛のやり取りが史実なのかどうかは分かりませんが、とても見応えのあるシーンでした。論争に敗れた三成がどうでるのか気になるところです。秀吉もこの場は官兵衛に従いましたが、徐々に他人の言うことをきかない天下人になりつつある様がうまく描かれていました。

官兵衛自身は姫路の北西の宍粟(しそう)郡に4万石の領地を得て大名としての第一歩を歩みはじめます。現在、宍粟市では「官兵衛飛躍の地」としてキャンペーン中のようですね。

官兵衛自身はあちこち出掛けて忙しいので領地の経営は長政に委ねることになりますが、これがなかなか難航します。人心がなびかないため領民の意見を聞こうとするのはいいのですが、いざ忌憚のない意見が寄せられると逆上して刀の柄に手をかけるありさま。これでは人心は離れてしまいます。まあ、新領地の経営はだれがやっても難しいものではありますが、利発だった松寿丸の面影がなさ過ぎるのが残念ですね。

官兵衛に代わって家臣たちの相談を受けた職隆が山崎城まで孫の様子を見にやってきました。どういう風に長政に語りかけるのだろうと思っていると、薬草採りにいった昔話から切り出しました。父が喜ぶと思っていつもの2倍の薬草を採ってきたこと。父は喜ぶどころか逆にひどく自分を叱ったこと。

「なぜ父が怒ったか分かるか、長政」

それは、これから大きくなるはずの小さな薬草まで摘んでしまっていたからでした。そんなことをすると今が良くても、将来困ってしまいます。育つまで待つことの大切さ。よかれと思ってしたことでも裏目にでることがあること。大切なことを説教くさくなく自然に伝える見事な昔話でした。

これはよく練られたエピソードですね。領民との関係に苦しむ長政にどう語るか、職隆も道々考えに考えたのではないでしょうか。年長者の知恵は参考にしたいものです。官兵衛の「待つだけでいいのです」という考えかたも職隆譲りだったのかもしれませんね。

これが黒田職隆、最後のエピソードになりました。子どもたちにコマの回し方を教えるシーンまでは元気だったんですけどね。このあと倒れて寝込んでしまい、官兵衛はじめ一族が枕元に集まってくる…シーンを想像していたのですが、木陰に腰を下ろして一服すると、そのまま静かに息を引き取ってしまいました。どこまでが史実なのか分かりませんが、官兵衛や長政に後事を託し小さな子供たちを見守りながら亡くなるというのは実に職隆らしい最後で感銘を受けました。ある意味、理想的な最期の迎え方ともいえるでしょうね。

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