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2023年5月 3日 (水)

西六郷少年少女合唱団定期演奏会

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今年も西六郷少年少女合唱団の定期演奏会に行って来ました。まだ座席が一つおきだったりのコロナ対策が行われてましたが、かなり以前の雰囲気に戻ってきました。「みんなのうた」関連の皆さまとも3、4年ぶりに再会できたりして、とても良かったです。

第1部はたのしい歌・みんなの歌と世界の名曲です。「みどりいろの翼」と「私の回転木馬」がみんなのうたからの選曲でした。「みどりいろの翼」は初めて聴いた曲で、アルプスの少女ハイジの最終回でも使われていたそうですね。るんるんさんによるとほぼみんなのうたオリジナルの編曲だそうで、貴重な歌が聴けました。「青空に深呼吸」もいい曲で、今日の青空のように希望を感じさせる歌でした。世界の名曲は自然の美しさをアカペラで表現した曲が多くて聴きごたえがありましたね。綺麗な響きを堪能させていただきました。

第2部は日本の合唱曲。「城あと」では今年も居眠りしながら戦国時代にタイムスリップしてしまいました。日本の歌メドレーは「早春賦」「椰子の実」「我は海の子」とお馴染みの作品のメドレーです。「赤とんぼ」「砂山」では再びアカペラの美しい響きを楽しませていただきました。「村祭」ではピア伴の太鼓がドドドンと鳴り響くなか、にぎやかなお祭りが繰り広げられました。この辺は、今はあまりみられなくなった風景が蘇った思いがしましたね。世界の合唱で歌われたブルガリアの美しい自然の数々も今は貴重になっているのかもしれません。

アンコール曲では例年卒団生に花束が贈られるのですが、今年の曲目は「いい日旅立ち」でした。卒団生の晴れの舞台にぴったりの選曲ですね。♪いい日旅立ち 幸福をさがしに 子供の頃に歌った歌を道連れに…。 長い間お疲れ様でした!

今年も会食は見送って散会になりましたが、帰りの電車でいろいろお話できました。「地球を七回半まわれ」で首都高を走る車に乗ってらっしゃるのが後藤田さんではないかといった話題が出てました。それっぽい雰囲気はあるけどよく分からないという結論にはなりましたが、まだまだ隠れキャラが映像に残っているのかもしれないですね。

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コメント

「みどりいろの翼」は2020年4月に「バスの歌」と一緒にラジオで再放送されていましたね。
その時初めて聴きましたが、溌剌とした合唱団と勇壮な宍倉正信さんの歌声が印象的で、宍倉さんのソロパートが格好良くて好きでした。
ハイジの最終回でも流れていたとは知りませんでした。今後ハイジを見る機会があれば注目して見ようと思います。
「回転木馬」はレコードで聴いたことがありますが、確か2分を切るくらい短い曲だったような…今回の演奏会ではどのように歌われていたのでしょうか。
いずれも音源が発掘されているので、またラジオで再放送されるといいですね。

投稿: すぎ | 2023年5月 4日 (木) 19時18分

『バスの歌』の再放送やってましたね。賑やかなバスだった記憶があります。『みどりいろの翼』もこの時放送していたんですね。こちらは気がつかなかったかもしれません。『回転木馬』は2コーラス歌っていたと思います。2回目は手拍子つきで。こちらも賑やかな回転木馬でした!

投稿: くじょう | 2023年5月11日 (木) 07時36分

「回転木馬」は2コーラスで手拍子つきだったんですね。確かに初期のみんなのうたっぽい雰囲気かもしれません。
どの合唱団の定期演奏会も行ったことがないのですが、発掘音源で児童合唱の美しさを知った身としては、ぜひ生の合唱を聴いてみたい…
と思ったら今日(5/14)、杉並児童合唱団の演奏会があったんですね!知らなかった!
悔しいので本気で観客デビューを検討するこの頃です。

投稿: すぎ | 2023年5月14日 (日) 18時50分

1981年4月のさとう宗幸さんの「風の向うに」で「むこうに」と読むんですね。

投稿: | 2023年5月15日 (月) 15時48分

「回転木馬」は「みんなのうた」では1964年4月放送ですが、ちょうどこの年にスタートした「歌のメリーゴーラウンド」でも西六のレパートリーとしてよく演奏され、同年の放送音源と思われるものが現在、you-tubeにもアップされています。「みんなのうた」では「調子をそろえてクリッククリッククリック」などと同じく、故ペギー葉山さんと西六のバックでしたね。思えば東京オリンピック開催のあの年から夢のように歳月は流れ、来年ではや60年。当時の団員たちもほとんど70歳を超え、現役の団員から見ると祖父母の年代となってしまいました。蛇足ながらピアフの十八番でもあった名歌ですね。ところで、「みどりいろの翼」が未だに西六によって歌い継がれているとは感慨無量です。マイスタージンガーの「イケメン」宍倉氏が若くして亡くなられてから40年余。往事茫々、思い出は尽きません。

投稿: KPO | 2023年5月15日 (月) 19時47分

「メリーゴーランド」は「回転木馬」なので「歌のメリーゴーランド」のテーマソングにも近い扱いだったのかもしれないですね。原曲は「Mon manège à moi」(私の回転木馬)というシャンソンで、Wikipediaでは1958年発表となっています。「Mon oncle」(私のおじさん)という映画の挿入歌として使われていたようですね。

こちらのサイト(http://chantefable2.blog.fc2.com/blog-entry-574.html?sp)に訳詞が載ってますが

  あなたは私の頭をくらくらさせる
  私の回転木馬、それはあなたなの
  私はいつだってお祭り気分
  あなたが私を腕に抱くとき

という出だしのシャンソンらしい恋のうたです。「みんなのうた」では比喩ではなくて本物の回転木馬をうたう曲に翻案され、タイトルも「私の回転木馬」から『回転木馬』になりました。初期みんなのうたらしい経緯の曲ですね。

投稿: くじょう | 2023年5月22日 (月) 12時04分

 こちらは「みんなのうた」のコアなファンが集っていますので、遅ればせながら私の鑑賞記を投稿させてください。
 もちろんくじょうさんも登場します。

   西六郷少年少女合唱団定期演奏会に寄せて~2023.5.3「第一生命ホール」

 鑑賞は四年ぶりだっただろうか。コロナ感染症に翻弄され中止の年もあったが、5月3日恒例の演奏会が完全復活し、これほど嬉しいことはない。
 NHKの「みんなのうた」、「歌のメリーゴーラウンド」での児童コーラスに嵌った60年前に端を発し、今でも聞き続けている私である。当時の歌を持ち歌として披露してくれる西六郷少年少女合唱団は貴重な存在である。だからこそ、毎年駆けつけている。その都度鑑賞記を関係各位に披露してきたが、マンネリなうえに無駄に長いので今年は止めようと思っていた。どうせ誰も読んでくれていないだろうと思っていた。そこへ、西六OGの夕星さんから「楽しみにしている」とのリクエストがあった。大いなる励みになった。だから思い直すことにした。短文になるが、児童コーラスファン、西六ファンとして思いを綴ってみようと。
 演奏会の中間に設けられた休憩タイムにお子さん連れの夕星さんに会った。聞けば下の子はピアノを習っているとのこと。四年も会わないうちにすっかり成長していることに驚いた。
 団員も見覚えのある子は既に卒団してしまっていた。私は歴代の団員リストを作っている。2007年に最初に鑑賞してからの資料として纏めたものだ。今回は卒団生が四人いたが、その子たちの名前に辛うじて見覚えがあった。
 さて、いきなり終焉の場面からである。俳句が場面展開のキーとなることをお知らせしておく。すでに初夏らしい気候であるが、暦の上では5月7日の立夏を迎えるまでは春である。

春惜しむ十三人の川っぷち
 アンコール曲の『ぼくらの町は川っぷち』が始まった。この演奏で締めくくるのが定番となっている。
♩ ぼくらの町は川っぷち~ 煙突だらけの町なんだ~
 軽やかに始まった。「ああ、これだ。これでなくちゃ!」。私の耳にすっと入って来る耳慣れた曲に身も心も揺れ動く。西六郷の多摩川沿いの土地柄に重なる歌詞が十三人の団員の口から紡ぎ出され、高らかにダイナミックに歌い納める。西六ならではの特徴的なメリハリの利いた合唱を久々に生で聴く。人数の少ない団員で、これほどの豊かな力強さを生み出す合唱には、いつも驚かされる。そして、迫力を感じるのは生演奏を聴くに限ると改めて思った。

いざ花の都へ行かむ夏隣
 ここで、演奏会へ出発する場面に戻る。
 ルンルン気分で水沢江刺駅に到着した。いよいよ上京である。東北新幹線「はやぶさ」に乗車し、俳句を詠む。「五月来て今年も向かうコンサート」。
 演奏会のチケット2枚を手に会場のある晴海トリトンに到着したのは開演より一時間以上も前だ。音楽を趣味とするチェリストの友人が横浜から駆けつけ、私と合流する。私のライフワークに快く付き合ってくれたのだ。カフェでチケットを手渡し、近況などを報告し合い、開演間近になってから第一生命ホールに入場する。入場者がいつもより少ない。なんということだ!こんなに美しい合唱をもっともっと世に広めたい。多くの人に聞いてほしい。そう思った。

合唱団五月の歌が弾みだす
 いよいよ開演である。
 初々しい団員と西六郷小学校の精鋭が入場し、指揮者とピアニストが続く。会場は拍手で迎える。第1部の合同演奏「たのしい歌・みんなの歌」は『さあはじめよう音楽会』『青空に深呼吸』『マイバラード』『みどりいろの翼』『私の回転木馬』というランナップだ。

ゆく春や今「青空に深呼吸」
 お馴染みの曲が多いが、聞き覚えのない『青空に深呼吸』に注目した。解説に小学生に人気のある曲とあったからだ。
♩ なんとなく過ぎて~いく~ 当たり前の毎~日は~
 歌が始まった。優しい、とても良い。気持ちが穏やかになる。歌詞も子供に寄り添っている。歌いやすそうで、いっぺんに気に入った。その昔、Nコンで『空がこんなに青いとは』『地球の子供』『トランペット吹きながら』『未知という名の船に乗り』など素晴らしい合唱曲が次々に生み出されスタンダードになっていったが、それらに匹敵するスタンダードになり得る音楽性を秘めていると感じた。いや、自分が知らなかっただけで、既にスタンダードになっているのかもしれない。

春すがしスイス民謡ひびきけり
 『みどりいろの翼』はNHK「みんなのうた」でお馴染みである。
♩ 高~らかに口~笛 吹け~ば素敵だ~
 私の年代の番組ファンであれば、中学生で聞いているスイス民謡だ。宍倉正信の朗々としたソロが見事であった。編曲は同じだが、児童コーラスで聴くのは全く別趣だ。さわやかで実に心地よい。
 演奏会終了後にみんなのうた仲間のくじょうさんに会った。「はじめて『みどりいろの翼』を聞きました。感激しました」との一言があった。くじょうさんらと懇談して、演奏された合唱曲の感想を語りあう機会が欲しかったが、帰路の新幹線の時間がそれを許さなかった。

五月晴れ風船空へ未来へと
 第1部の後半は「世界の名曲」である。正団員による6曲の合唱はブルガリアのソフィア少年少女合唱団がもたらした曲『五月の風船』『友情のうた』『森の冬』、チャイコフスキーの『ぼくらのトロイカ』『夜明け』、ラフマニノフの『ヴォーカリーズVocalise』である。
 ソフィアの曲は盛りだくさんである。三曲聴いても物足りない。『冬の歌』『元気な仲間』『若い星の歌』なども聴きたいところだが、いくら時間があっても足りなくなる。『五月の風船』は「みんなのうた」の歌詞とは違っていた。『森の冬』は卒団生で結成している混声合唱団でも良く歌われるお馴染みの曲だ。私も夕星さんもこの『森の冬』が大好きだ。うっとり聴かせてもらった。
♩ ソリで~走ろうよ~ 雪晴れの~朝早く~
 『ぼくらのトロイカ』は「みんなのうた」ではマイナーである。だが真の番組ファンは、このような曲を好みとする人が多い。『スケーターズワルツ』『春の川で』(ワイトトイフェル)『月の光』(ドビュッシー)『小さな木の実』(ビゼー)など、クラシック音楽を編曲した歌は圧倒的に音楽の質が高いからだろう。チャイコフスキーの原曲はピアノ曲の小品として有名だ。誰でも聞き覚えがあるだろう。ピアニストの伴奏が小気味よく、原曲を彷彿させる。自然に口が動き無音で歌ってしまう。
 『ヴォーカリーズVocalise』にはハミング?(Ah-)の得も言われぬ美しさがあった。久々に世界の名曲を耳にして、気分はアゲアゲである。

たんぽぽや晴海の風にわたげ舞ふ
 第2部の前半は「日本の合唱曲」である。『たんぽぽ(「花に寄せて」より)』(新実徳英)、『城あと(「遠足」より)』(山本直純)、『やさしさの日Gentleness』(荻久保和明)、『山があって 海がいて』(南安雄)の4曲だ。錚々たる作曲家の作品が並ぶ。(*作詞者を省略)それぞれに特徴があって素晴らしいが、特に『やさしさの日Gentleness』の音楽性にやられた。きれいなピアノの音と相まって心が洗われるようだ。現代的な歌詞も素敵だ。
♩ 本屋にならぶ本 パン屋にならぶパン 花屋にならぶ花 夜空にならぶ星 みんな ごく普通の景色
 『城あと(「遠足」より)』は「みんなのうた」で放送されているが、そもそもは合唱組曲として発表されている懐かしい作品だ。西六の演奏会に無作法ではあるが、N児が作曲者の下に収録したレコード(正確には復刻CD)で何回も聴いている。それほど好きな組曲なのだ。流麗な直純節が全開である。
♩ 杉の木一本山かげに~ その上かけてく騎馬の武士~
 ソロが心地よい。思い立って2007年に初めて足を運んだ西六定演。その時に感銘を受けたのが、このソロを歌ったK・Y君のボーイソプラノであった。浜離宮朝日ホールに響き渡る彼の歌声の美しさに嵌って翌年も足を運び、私の年中行事、ライフワークとなるきっかけとなった。
 休憩時間に混声合唱団の団長、Yさんに挨拶した。コンサートには声をかけてくださるそうだ。楽しみがまた一つ増えた。

 第2部の後半は「少年少女のための合唱曲集、日本のうたメドレー」(若松正司編曲)である。「みんなのうた」の『春の潮だまり』を作曲した若松正司の編曲となれば、期待しかなかった。『春の潮だまり』をこよなく愛する私だからだ。
 『早春賦』から始まったが、どうやら四季を追っての展開のようだ。どの曲も小学校の教科書に収録されていて、音楽の授業で歌ったことは勿論だが、そうでなくても日本人なら誰でも知っている唱歌のオンパレードである。プログラムに芸術歌曲と書かれてあるが、童謡とは一線を画す。(*曲目省略)

佳き五月「いい日旅立ち」卒団す
 プログラムが終了しても、アンコールがある。それを分かっている来場客の拍手が止まない。団員が再び登壇する。
♩ 吹き渡る~緑の風~ さわやかな峠には~
 お馴染みの『峠のわが家』である。「みんなのうた」バージョンの歌詞が嬉しい。N児のボーイソプラノ岩崎君の歌声が耳に焼き付いている。
♩ あゝ~日本のどこかに~ 私を~待ってる人がいる~ いい日~旅立ち~夕焼けをさがしに~
 この歌詞に胸が熱くなる。卒団する4人のメンバーが花束を受け取る。何という粋な演出であろう。まさしく「いい日旅立ち」の場面である。毎年この場面で泣かされる。今年の卒団生は気持ちが強い。泣かずにしっかり歌っている。客席で涙目になっている私は一体何なのだろう。

 閉演し、席の後ろを振り向くとうた仲間が大勢いた。吃驚である。私が声を掛けたのはチェリスト1名だけである。それぞれの思いを持って、足を運ばれていたのだ。「みんなのうた」のファンは熱い。番組のディレクターだった方、当時の放送をせっせと録音していた方、現在は合唱団に所属している方、ブログにうたのコメントをされている方。みんな西六のファンでもあるのだ。うた仲間の力強さを感じた。

 児童コーラスは私を魅了してやまない。天使の歌声とはよく言ったものだ。少年時代に魅力を感じて以来、私の一番の趣味となっている。書道、デザイン、イラスト、俳句、写真など多趣味であるが、それらは自ら生み出すものだ。コーラスは自らではない聴くだけの趣味であり、私の唯一の受け身の趣味である。だからこそ美しい響きに身を任せることができる。繰り返して言うが、もっともっと多くの人にこの芸術を知らしめたい。
 歌好き音楽好きが高じて、この十年ほど校歌の公募に挑み、採用されている。全国各地に私の作詞した校歌が存在する。最新は今年度開校の宮城県立大河原産業高校である。作詞の力の根源は「みんなのうた」と児童コーラスだと思っている。この音楽との出合いがなければ、今の私は存在しなかったであろう。少し話が飛び過ぎの感もあるが、的外れではないだろう。
(るんるん)

投稿: るんるん | 2023年7月 7日 (金) 14時11分

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