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2024年8月11日 (日)
【再放送曲】 『青空とタップダンス』 (1988年)
「私の好きな曲」の上位にランクインする『青空とタップダンス』が8月から再放送されています。榊原郁恵さんのうたで初回放送当時はカップリング曲『君のいる惑星』の西田ひかるさんと並ぶ豪華な共演を毎回楽しみにしてました。再放送の記録を調べようと思ったのですが、Wikipediaやデータベースには記載がなく、クロニクルを調べても再放送した形跡がないので、どうやら1988年8月の初回放送以来36年ぶりの再放送のようですね。ただ今回はラジオのみの再放送で、大井文雄さんの素晴らしいアニメーションが見られないのは残念です。幸い手元には初回放送時に録ったビデオがありますので、映像の内容も含めて紹介していきましょう。
♪ ママにはないしょなの晴れた空の下
♪ いつもと反対の海行き電車にのったの
きらめく海に青い空。夏らしい風景が描かれています。そこに女の子の姿が浮かび上がります。さらに軽快なリズムに乗せて電車の輪郭が描かれ、小さな冒険が始まりました。今日は退屈なピアノのお稽古をナイショでおやすみして、海に行くことにしたのです。ピアノの画像に向かう点列の動きが反転して、海へ向かう電車が颯爽と走りだします。
「いつもと反対の海行き電車」という表現がいいですね。いつもと反対の電車に乗るというだけで解放感があります。しかも、行き先は海! たまりませんね。いつも、こっちに行けば海なのに…とか思いながらピアノのお稽古に向かっていたのでしょうか。今日はついに青空色の切符を買って、大海原へGO!です。
♪ いまごろ友達は何をしてるかな
♪ 口笛ふきながら心はおどるよ ステップ
大井さんが白い輪郭線だけで描く電車は透明感があります。点列が電車の周りを右から左にながれ、空を飛んでいるようにも見えますね。ときおりひまわりの花が車窓を通り過ぎていきます。知らない駅を通過するのもテンションが上がります。次はどんな駅なんだろう。初めての駅を通るたびにドキドキワクワクするのは、東海道本線を18切符で初めて旅行したときにも強く感じました。
ホームを通過する様子も描かれています。駅名標の行き先欄には「うみ」の文字が…。芸が細かいですね。ホームに立って本を読んでいる女の子がお友達に似ていたのでしょうか。あくびの出そうなレッスンに出てる友達のことを想像すると、一段と愉快な気持ちになってきます。
♪ 五つめの駅で ママの笑顔思いだしたとき
♪ 涙がひとつぶ ひざにおちた
五つめの駅で初めて電車は停車しました。扉が開くと、そこにはママの笑顔が…。友達のことを思い出しているうちに、ママのことも思い出しちゃったようですね。黙って出てきちゃって心配してるかも。そんなことを思うと自然に涙がこぼれてきました。
大井文雄さんのサイトに載っている「青空とタップダンス」の画像はこのときのシーンですね。ママの笑顔が涙でにじんでいます。海に行きたいけど、でもママが… でも海にも行きたい…。そんなことを思っていると、頭の中をお魚の群れがぐるぐる駆け巡っていきました。公式サイトの画像はこのときのシーンになります。アニメーションではもっと沢山のお魚がぐるぐるしています。ここの間奏も好きですね。海の中に意識がトリップしたような気持ちになります。
♪ どこまで行けるかな 晴れた空の下
♪ いつもと反対の海行き電車にゆられて だけど…
空に昇るような線路の上を電車はどんどん進んでいきます。先頭車両からは行く手に海が見えてきます。だけど…。どうやら今回の冒険はここまでのようですね。ChatGPTに解説を頼むと「「だけど」という未完のフレーズで終わっている部分が印象的です。これは、冒険がまだ終わっていないこと、もしくは続けられないことを暗示しており、現実に戻らなければならないことを示唆しているかもしれません」と出力してくれました。なるほど。大井さんのアニメーションでも、女の子の姿が消えてひまわり柄の帽子だけが海のかなたに飛んでいきました。そろそろママのところに帰らなければいけません。ママは怒りながらも娘の成長を喜んでくれるでしょう。次の冒険ではもっと遠くまでいけるといいですね。そして、次回はテレビでも再放送されますように!
『青空とタップダンス』
作詞:川田多摩喜
作曲:桜井鉄太郎
編曲:桜井鉄太郎
うた:榊原郁恵
映像:大井文雄
初回放送:1988年8月〜9月
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