2008年7月14日 (月)

削減実験感想 2

続いて、あまり手ごたえがなかった組さんの感想です。

 ゴミは正直減っていない
  自炊したが実感がない
  どの程度ゴミが減ったか疑問
  申し訳程度に減ったかも
 ペットボトルはなかなか減らせない
  毎日1本ペットボトルを買っている
  部屋にペットボトルが溜まってる
 自炊でも意外とゴミが出た
  思ったよりゴミが出やすい環境
  ゴミを削減するのは難しい

この辺は、一応試したけど結果が思わしくなかった組です。ペットボトルを買わずに済まそうと思いつつ結局買ってしまったり、自炊に切り替えると生ゴミが出たり、成果を上げるのは簡単ではないようですね。

 思っていたよりできなかった
  すっかり忘れていた
  マイ箸を買うのを忘れた
  マイ箸は意識して無いと忘れる
  つぶすのを忘れていた
  きれいさっぱり忘れていた
 うっかりしていた
  安いとつい不必要なものを買ってしまう
  うっかり割り箸をもらってしまった
 面倒でできなかった
  ペットつぶしは意外に面倒で全くしなかった
  水筒がなくペットボトルを減らせなかった
  タンブラーを買いたいが・・
  野菜の皮を調理するのは結構難問
  マイ箸のためカバンを持つのは面倒
  2日ぐらいしか実行できなかった
  3日すると忘れてた  

やろうと思ったが忘れていた、うっかりしていた、面倒だった組の皆さんです。習慣化していない行動は意識してないとうっかり忘れたり、すっかり忘れてしまったりするものです。習慣化するのは、繰り返し行うことが必要ですが、そこには「面倒の壁」が立ちはだかります。ペットボトルをつぶすのは数がふえると結構時間がかかって面倒ですし、水筒やタンブラーを買いに行くのもついでがなかったらやっぱり面倒・・。このためここの皆さんは2日坊主や3日坊主に終わってしまったのでした。

ゴミ削減行動(あるいは環境保全行動一般)は、時間やお金などのコストがかかるものなので、習慣化してコスト感が低減するまでのあいだプラスの強化をあたえるシステムが必要であることを教えてくれる皆さんでもあります。


 レジ袋を貰わないのは意外に難しい
  なんだかんだ言ってもレジ袋は便利
  買い物が多いと断れなかった
  出先で買い物するともらってしまう
  一人だけバッグに入るのは目だって恥ずかしい
  いざとなると「いりません」の一言が出なかった
 ペットボトルは使い勝手がいいので買ってしまう
  プラ容器に入った食品を買わないのは難しい
  タンブラーは炭酸飲料が飲めない

個別の事情がうかがえる組の皆さんの感想です。買物が多かったり出先でバッグを持ってなかったりするとレジ袋を断るのが難しくなります。あるいは、自分一人がバッグに詰めたり、いりませんといったりするのは結構勇気が必要みたいですね。この辺はレジ袋を断る人がある程度増えてくると軽減されるコストですから、断る人の割合をこの閾値以上に増やす施策をとればクリアできるかもしれません。

一方、プラ容器に入った食品以外を買うのはなかなか難物です。コンビニでは硬いプラ容器に入った食品がほとんどなので、それ以外となると選択肢が激減してしまいます。これなんかは流通の時点でプラ容器にいれない食品を増やす施策をとらないとなかなか状況が変わってこないと思われます。

 何事も実行しないと駄目
  少し考えるくらいではなかなか行動できない
  必要な分だけ‥は初日からできなかった
  少し気を抜くとゴミが沢山増える

そんな訳で思ってもなかなかできないという人も多かったわけですが、それはそれで「では何が必要か」ということを考える手がかりを提供してくれますので、有意義な結果だったといえるでしょう。

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2008年7月12日 (土)

削減実験感想 1

削減実験の感想をいくつか抜粋してみましょう。

 とても手ごたえがあった
  1週間でもこんなにゴミが減らせてびっくり
  一人でこんなに減って、とても達成感がある
  コンビニ弁当を買わないとゴミが減った
  自分の周囲のゴミが減った
 ペットボトルを買わないとゴミ削減を実感できた
  いつもなら何も考えずに買っていたが
  学校でペットボトルを買わなかった
  ペットボトルにお茶を入れて麦茶生活した
  ぬるいお茶の方が体に良いかも
  紙パック製品を中心に買って、リサイクルに出した
 食べ残しはしなかった
  食べ残しは育ち盛りなのでありえない
  買ったものは全部食べた
  結構、生ゴミが減った

このあたりが手ごたえアリ派ですね。ペットボトルやコンビニ弁当を買わないようにすると、一気に家の中のゴミが減るので確かに実感があるだろうと思います。二酸化炭素の削減実験より目に見える分だけ達成感はあるかもしれません。

 お金があまりかからなくなった
  ペットを買わない分、節約になった
  必要なもの以外は買わなかった
  少し面倒だがお金が節約できる
 レジ袋が有料なので7円助かっている
  マイバッグ800円で買っても元がとれる
  他のスーパーにも袋をもっていくようになった
  レジ袋を貰わないと、1回に買う量も減る
  ゴミ袋が有料化されているので助かる
 学生としてはゴミが減ると経済的に良い
  不必要なお菓子を買わないと体重も減らせた
  自分にとっていいことがあると続けられる

この辺が、お金が助かった派です。多摩地域ではゴミの収集やレジ袋が有料化されているところが多いので、ゴミ減らしの経済的な恩恵をより多く感じることができます。また、レジ袋をもらわないと買い物の量が減るので結果的にお金が助かったという報告もありました。

 良い機会になった
  はじめ面倒だと思ったが、やってみると習慣になった
  他のことにも興味が出てきた できることを続けていきたい
  少しは買うときに考えるようになった
  少し面倒だが、分別を続けたい
  マイ箸を持ち歩く習慣ができた
  マイ箸を持つようにしたら割り箸が増えなくなった
 いいことをしている感じがした
  レジの人に感謝された
  地球に良いことをしている気になる
  ペットをつぶしたり、牛乳パックを洗うと気持ちいい
  貢献している気持ちになった
 みんなに実行してもらいたい
  毎日続ければもっと減らせる
  最近はレジ袋を貰わない人をよく見かける
  友達にやってみようと言われて嬉しかった
  当たり前になって欲しい

このあたりは、心理的なメリットがあった派といえるでしょうか。レジ袋を断ったら感謝された、貢献している気がするというのも、環境配慮行動推進の原動力になります。レジ袋削減とかマイ箸は実際のゴミ削減量としては大きなものではないのですが、この辺をきっかけに他の行動に広がっていくのであればそれなりに有意義だといえるでしょう。

次は、あまり手ごたえがなかった皆さんの感想です。

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ゴミの削減実験

6月の3週~4週にかけて、環境社会学の授業でゴミの削減実験を行いました。ゴミを減らす方法を各自出し合って、できそうなことをやってみるという簡便な方法ではありますが、結構減った学生もいたようです。

実行内容のベスト12は次の通りです。(32項目中。各自出来そうなことを複数選択している)

 1 レジ袋をもらわない                 63人 (32%)
 2 買い物には必ずバッグを持っていく       33人 (17%)
 3 食べ残しをしない                  31人 (16%)
 4 ペットボトルはなるべく買わない          22人 (11%)
 5 ペットボトルは洗って再利用する         21人 (11%)
 6 コンビニの弁当は買わずに自炊する      21人 (11%)
 7 ペットボトルはラベルを取ってつぶして回収  19人 (10%)
 8 シャンプーなどは詰め替え用の品物を買う   19人 (10%)
 9 マイ箸を持つ                    17人 (9%)
 10 まだ使えるものを捨てない            14人 (7%)
 11 牛乳パックは切って開いて回収箱にいれる  14人 (7%)
 12 食品は必要な分だけ買う             13人 (7%)

レジ袋削減行動が1位、2位を占め、人気のほどが伺えました。ゴミ削減=レジ袋削減というイメージが浸透している一方で、簡単にできそうだという印象があるのでしょう。60人というとちょっとした人数で、受講者200人あまりのうち3割ほどの学生が「レジ袋をもらわない」ことに挑戦したようです。

生ゴミ削減系は3位の「食べ残しをしない」と12位の「食品は必要な分だけ買う」で、ゴミ削減というより節約行動の一環として挑戦をしてくれたようです。

ペットボトル関連は4位、5位、7位で1割前後の学生が挑戦しています。面白いのはこの順位が、リデュース(買わない)、リユース(洗って再利用)、リサイクル(つぶして回収箱に)の順になっていることで、長らくリサイクル偏重だった日本のゴミ削減行動界に、リデュース、リユースの波が現れつつあるようです。といっても違いは僅差ですし、実行率は1割前後とまだまだ低いのではありますが。

リデュース行動という点では6位(コンビニ弁当を買わない=プラスチックゴミの発生抑制)、8位(詰め替え用品、これも廃プラ抑制)、10位(使えるものを捨てない)もいずれもリデュースで、こういった行動がベスト10に入るというのは、多少はリデュース(そもそもゴミの発生を抑制する)という考え方が浸透してきていることを示しているのかもしれませんね。

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